英文の書き方――超初心者篇 |
最初に、これだけはちゃんとしておかないと笑われるという初歩的な心得について書きます。これを間違えたり無視すると、たとえ英文はちゃんとしていても(まずそういうことはありませんが)笑いものになるので、何があっても守って下さい。
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英文の書き方――初心者篇 |
実際に日本人学生が書いた英文で減点されることが多い間違いを挙げてみました。どれも初歩的な間違いで、気を付ければ防げることばかりです。
× I'm 19 year old Japanese student.
× I like a girl who is tall. 関係代名詞は長い文をつなぐためのもの。こんな短い文で必要ない。
× In my high school days, a school festival of my high school was most impressive.
× He cut his class of English. 「イングランド人のクラス」って何?
先週の小テストで見つけた間違いの例 |
英文の書き方――中級者篇 |
最後に、良い英文を書くこつを書いておきます。学術書であれ、小説であれ、大統領の演説であれ、ネイティブスピーカーの英語は(専門用語を除けば)、ほとんどが高校生レベルの語彙と文法で書かれていることはすでにお気づきだと思います。また読みやすく平易な言葉で書かれた文章ほど名文とされます。
あなたの辞書の引き方は間違っている
いちばん手っ取り早いのは英和辞典で、sacrificeを引き、「犠牲を払う」が出てくる用例を捜すことです。しかし、そううまく例文があるとは限りません。そこで専門のcollocation辞典を使います。 とにかく直訳禁止! コロケーションに限らず、日本語の比喩表現や慣用表現は直訳してもまず意味がないこと、そして私たちがふだん使う言葉には驚くほど比喩や慣用表現が多いことも肝に銘じておいてください。どうしてもわからない時は 書いていくうちには、先のコロケーション辞典でも見つからないような表現が出てくるかもしれません。そういうときどうすればいいのか、対策はさまざまですが、いちばん合理的なのは別の言葉で表現し直すことです。「英語で何と言ったらいいのかわからない言葉の翻訳に悩む」ぐらいなら、「簡単に英語に直せるような別の表現を探す」ほうがはるかに手っ取り早いです。 結局、書くためにいちばん役立つのは読むこと というのが私の印象です。辞書はあくまで補助的な道具。ネイティブ・スピーカーが書いた文章を読むことぐらい役立つ勉強はありません。 |
その他の注意点 |
必要のない資料的な文章をなるべく避ける 百科事典を書けと言っているのではない。 同様に、本論に必要でない限り、些末な枝葉はなるべく刈り取る。
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書き出しと「私は思います」 「私は○○について考えました」 「私は○○について書きたいと思います」 これはタイトルに記すべきこと。タイトルは一目で何の話かわかるためにある。(もちろん文学作品は別) こういう書き出しを使う人に限って、タイトルがあいまいだったり、そもそもタイトルがついてなかったりする。 また、上の直訳である I'm going to write about... I'd like to tell about... I will explain... などはいずれも、書き言葉ではきわめて不自然。(スピーチならばあり) よけいな前置きは抜きにして、いきなり本題に入ること。 この関連として、文中で I think... を多用するのも日本人の癖である。これは日本語の「断言を避ける」言い方、「私は〜と思います」の直訳だが、英語では文に余計な曖昧さを与え、自信のない感じがするので避けるべき。“I think...”はあくまで個人的な意見を述べるときだけにすべき。 × I think Japanese summer is very hot. ○ I think Japanese food is the best in the world. |
英語は大切なことを最初に言う/日本語は大切なことを最後に言うこれはパラグラフ・ライティングについて述べたことに通じるが、順番が日本語と英語では逆なことに注意。彼は料金は高いがいい弁護士だ。 He is a good lawyer although his fee is high. 彼はいい弁護士だが料金が高い。 His fee is high although he is a good lawyer. もちろん、最初の文は His fee is high but he is a good lawyer. とも言えるが、これだと全体に意味が弱まり、「わりとどっちでもいい」感じがする。英語ではつねに大事なことを先に言うようにすること。 参考エッセイ |