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2011年1月28日 金曜日

スポーツ

サッカー アジアカップ 日韓戦ほか

今日は記事とあんまり関係なく、見てて楽しい写真を貼ります。
これはアジアカップの練習中にじゃれる岡崎と本田。変な意味じゃなく(2人とも既婚者だし)本当に仲良しでかわいい。

 最近、ブックオフでちょっとおもしろい本を見つけた。日刊スポーツ新聞社から、W杯ドイツ大会前に出た『サッカー日本代表新聞――W杯への栄光と挫折の50年闘争史』というムック。こんな本、出てたのも知らなかった。タイトル通り、50年に渡るA代表の試合結果を報じる日刊スポーツの、紙面をそのまま載せた縮刷版。もちろん縮小してあるからかなり読みづらいけど、ちゃんと読める。
 これがほんとにおもしろいんだわ。特に昔の私は日本代表なんてあまり気にしてなかったので、歴史を遡る楽しみもあるし、逆に自分がリアルタイムで見てた時代はノスタルジアをかき立てられるし。あと、新聞だといっしょに載ってる広告だけ見てても時代がはっきり感じられておもしろいよ。
 実はこの手の出版物ってものすごい好き。音楽誌でもときどきあるよね。あるバンドのデビュー以来のインタビューやニュース記事すべて集めたようなの。実際はもちろんすべてじゃないし、しかも商業出版物だと一社の記事に限られちゃうけど、ファンが作ったもの(もちろん版権無視の違法出版)だと、本当にあらゆるものが網羅されていて、私はイギリスで買った、Jesus And Mary ChainとNew Orderのやつ持ってるけど、どっちも宝物で、何度読み返しても感激する。

 まあ、違法はいけないが、少なくとも新聞社や雑誌社はこういうの定期的に出すべきだと思うね。それで思い出したが、日本のサッカー人気落ちてるなーと思ったことがある。
 ワールドカップ・イヤーには、サッカー関係の出版物もこういう特別企画みたいなのが出るのをいつも楽しみにしているんだが、今年はそういうのがなんにもなかった! 定番の「出場国紹介」みたいなのや、ペラペラの雑誌増刊号だけで。まあ、出版が不景気なせいもあるか。それに私が集めてるハードカバーのオフィシャル写真集も出なかった! DVDで代用するつもりだろうが、コレクター的に言わせてもらえば、DVDと写真集とじゃ、年月が過ぎたあとの重みってのが違うんだよ。

 つい話がそれたが、この本の冒頭を飾る記事は、日本代表が初めて出場した、1954年世界サッカー選手権大会(ワールドカップのことらしい)極東豫選。何げに1954年ってのがすごいな。選手名に岡田(早大出)っていうのがあったから、一瞬岡田武史のことかと思ったが、岡田なんてまだ生まれてもいないよ! 選手名に出身大学名が併記してあるのもすごい変と思ったが、これ、今なら所属クラブ名が付くところなのか。アマチュアしかいないから学校名なのね。気になったのでフルネームを調べたら、岡田吉夫という人らしい。知らねーよ。というか、私も生まれてないんで知るはずもない。
 で、この試合の対戦相手が韓国。で、結果は5-1で日本の完敗。見出しだけ見ても、「日本チーム全く精彩なし」、「敗因は体力差」なんて書かれてて、これは明日のスポーツ紙の見出しになってもおかしくないし、この二の舞もありうるなー、なんて思いながら臨んだ韓国戦だったのだが、57年の歳月は日本代表をどう変えたでしょうか?


サウジアラビアとカタールと香川

サウジ戦でゴールを決め、ベンチで待つ本田に駆け寄る岡崎。この2人のポーズがなんとも言えません。やっぱりかわいい。岡崎って子犬みたい。

 が、その前に2試合あったんだっけ? サウジアラビアとカタール戦だっけか? なんか立て続けに試合見てるから、もう何がなんだか。サウジアラビア戦は岡崎がハットトリック決めたやつか。あれはまるっきり試合にもなってなかったのでコメントがしづらい。まあ、本田が怪我して大事を取って休んだ試合だったので、相手があれで助かったとは言えるけど。
 しかし中東の王者にして、直前のガルフカップでも2位だったサウジに何が起こったんだ? もうグループリーグ敗退が決まってたせいもあるだろうが、それにしても戦意喪失なんてもんじゃなく、ほとんど試合放棄。情けない!
 でもそういう相手から3点もぎ取った岡崎を、「雑魚専」扱いする声に対しては、断固「違う!」と言いたい。これは去年、香港戦でハットトリックしたときも言ったんだけど、岡崎を雑魚専というなら、こんなシュート練習みたいな試合で点取れない選手はなんなの? ずっと代表では消えていた前田も、ここでは2点取ってかろうじて面目を保ったが、香川はあいかわらずゴールから見放されていた。
 他の2人はフォワードなのに香川はMFだからっていう言い訳はできないよ。みんなが香川に気を遣って、点取らせようと絶好のパスをいっぱいプレゼントしてたのに、それをことごとく外す始末。これは代表にフィットしてないというより、本当に調子が悪いんじゃないかと思った。

 と、香川に対する見方がきついものになってしまうのは、香川を日本のエースとか呼ぶマスコミに、いいかげんむかっ腹が立ってるせいである。本田が欲しがっていた背番号10番を取られたのはまあ許そう。(とか言いつつ、口調でおわかりの通り、けっこう腹を立てている。10番は本田がVVVで付けていた番号なので、ぜひ付けさせてやりたかったんだよね)
 でも、これまで日本代表でなんの貢献もしていない選手がなんでいきなりエースなの? ドイツで劇的な活躍をしたからと言っても、早い話が海外リーグであれぐらいの活躍した日本人選手は何人もいたし、香川だけがそんなに特別とは思えない。本田だってオランダで鳴り物入りの活躍をして代表に合流したけど、入った当時は、「何しに来た?」みたいな冷ややかな目で見られてたのに。(でもそれから1年かそこらで、実力の違いを見せつけ、不動の中心になったんだから、やっぱりすごいな)
 だいたい、日本のエースというなら岡崎でしょ。私はエースってのは点取る人のことだと思ってるから、このチームで岡崎ぐらい点取ってるやつはいないじゃない。なのに、誰も岡崎を日本のエースとは呼ばないのは、やっぱり見た目で損してるというか、見るからに小物感が漂う風貌のせいか? もっともそれを言うなら香川なんてもっと情けない顔つきなんだが。
 というのは冗談としても、ついこないだのワールドカップで、日本を奇蹟のベスト16に導いたのは誰だと思ってんねん!(なぜかいきなり大阪弁(笑)) もちろん本田ひとりの力のはずはないが、本田のいない岡田ジャパンがワールドカップで1コでも勝てたと思う?
 なのにアジアカップ前は香川をエースと持ち上げ、その香川がいっこうに不発のままだと、あわてて本田を日本のエースと言い始めるマスコミってバカじゃないの? たとえ香川がアジアカップの決勝戦でハットトリックしたって、ワールドカップの重みとは違いすぎるわ。こうなるとそれこそ2ちゃんみたいに「アディダスの陰謀」とか言いたくなる気持ちもわかる。(この業界はほとんどアディダスが牛耳ってると言ってもいいのだが、本田はミズノと契約しているのだ)

 続く準々決勝は、開催国のカタールということで、けっこう試合前は緊張が走ったようだが、私は必ず勝つと信じてたので、のんきに見てましたけどね。ていうかカタールあたりに負けるようなら、顔洗って出直してこいって感じで。この日も早い時間に先制され、追いついてはまた突き放される苦しい戦いだったけど、香川が2発、伊野波が1発決めて、3-2で勝った。
 やっと香川に待望のゴールが生まれて、普通ならほっとして次の期待が高まるところだけど、内容的にはあんまり。本人も「ゴール以外は全部ダメ」と言ってたけど、とにかくつまらないミスやボールロストが多すぎ。2点の得点シーンにしても、どちらも本田→岡崎の見事な連係が決まったおかげで、特に1点目はこれまた本人が「ほとんど岡ちゃんのゴール」と言ってるように、ラッキー・ゴールだったし、2点目をとったころにはカタールはバテバテで動きが止まってたし。
 この懸念は続く韓国戦でも的中し、結局また香川はなんの仕事もさせてもらえないまま途中交替、おまけにこの試合中に足の指を骨折して決勝戦は欠場と、踏んだり蹴ったりとはこのことだ。どうも運に恵まれなさすぎなので、方角でも悪かったんじゃないか? 長い選手生活の中ではそういうことも何度もあると思うので、これを機にまた成長してもらいたい。先人たちの歩みを見るに、このまま消えていく可能性もなきにしもあらずだが、少なくともロンドン五輪まではがんばってほしい。


韓国戦

試合終了後、みんなにもみくちゃの祝福を受ける殊勲者のキーパー川島(中央後ろ向き)。しかし岡崎のこの笑顔! こんな風に心の底から笑える人ってうらやましい。

 というところで、やっと日韓戦の話。長年のライバルだが、韓国が相手というと、こっちでも向こうでもバカ右翼が騒ぐので、私はうっとうしいと思うだけで、個人的にはなんの思い入れもない。ていうか、日韓戦ってあまりにもたくさんやってて、もう飽きたってのが本音。まあ、ワールドカップを見ていた感じじゃ、今では日本の方が圧倒的に強いし、なぜか韓国はアジアカップに弱く、日本はアジアカップでは強いので、これは勝てるでしょと思ったのだが。
 でもいちおう敵情視察のつもりで準々決勝の韓国=イラン戦を見てたのね。そしたら韓国強いじゃん! とにかく今大会はヘボい中東チームばかり見せられていたので、これまで日本が戦ってきた相手とくらべると、いつものセリフだが大人と子供。そのヘボい中東に大苦戦してきた日本じゃ、とてもじゃないが韓国には勝てそうにないや。だいたい韓国はみんなでかいしフィジカルあるし、平気で体をガンガン当ててくるし、こんなのに当たられたら(本田以外の)日本人なんか吹っ飛んじゃうわ。というか、そういうシーンをこれまでいやっというほど見せられてきたので、いやでも目に浮かんでしまう。今年は3位で終わりかなー。

 というような戦前の予想が、前回も書いた「マンガでしかあり得ないような、わざとらしくクサい展開」で裏切られるというのが、今回のアジアカップの特徴になっているようだ。しかし、これがマンガや映画なら、私なんか「アホくさ‥‥」の一言で片付けちゃうはずだと思うが、それが現実だと手に汗握ってしまうのはなんでだろ?
 下手くそなマンガか小説のようなところはもうひとつある。このデジャヴっていうのか、プロットの使い回しっていうのか(笑)、おんなじシーンを何度も見るところ。下手くそな審判が、敵チームに怪しげなPK与えて、あとからその帳尻合わせに、こっちにも変なPKくれるところとか、日本のDFがヘマをして点取られるんだけど、その張本人が自ら点とって埋め合わせることとか、松木安太郎の変な解説とか(笑)、「それはこないだも見た!」と言いたくなる場面多数。

 その一方、新展開もある。今回の主審は下手くそなのは同じだが、やたら神経質にピッピピッピと笛ばかり吹いてカードをばらまく人で、とにかく誰か倒れたら必ず相手のファウルを取る。これは従来だとむしろ日本に有利なはずだが、この日、コロコロ倒れるのは韓国人の役割で、体を当ててファウルを取られるのは一方的に日本だった。
 これは戦術としてはあまり賢くないんだが、(ていうか、そういう審判なのはすぐわかるんだから、もう少し気を付けろよ!)、それとは別に、すごーく新鮮で、むしろ私は見ていていい気分だった。だって、あまりにも長い間、ひ弱な日本人がコロコロ転がされるのを見せつけられてきたんですもの。
 そんな中で、本田圭佑は韓国相手にまったくフィジカルで引けを取らないどころか、相手にしなかったのが、去年の親善試合でも印象的だったのだが、今日も本田さん無双状態。しかも長谷部、長友、岡崎ら、他の選手もまったく引けを取らない強さを見せてくれて、それだけでもお母さんはうれしいよ。〈誰がお母さんだ?〉

 が、そのうれしさに水を差してくれたのが主審で、前半の半ば、今野のなんでもないプレイのファウルを取って、韓国にPKを与えた。でも日本は本田→長友→前田の見事な連係から同点に追いついた。この辺のスピードに乗った流れるようなパスワークは惚れ惚れするほど美しかった。こういうの、オシムの最後のほうでちらっと見せてたけど、これがコンスタントにできるようになれば日本無敵なのに。とにかく、このあたりを見て、今日の日本チームは乗ってるなと思い、これなら勝てると思ったのだが‥‥
 でも後半はどっちのチームも疲れが目立って膠着状態に陥り、同点のまま延長戦へ。なーんかいやな感じ。延長でも点が入らず、またPK戦だなんて言わないでくれよ。どうしてもここで決めてくれよ。
 この願いは延長戦に入ってすぐにかなった。ペナルティーエリアで岡崎が倒されて、日本に帳尻合わせのPKが与えられたのだ。キッカーは本田圭佑。ちょちょちょ‥‥こないだあんたが蹴ったんだから今度は遠藤じゃないの? それにこないだもミスキックっぽかったし。という心配が見事に的中し、蹴ったボールはゴールキーパーの真正面。でも止めきれずに弾いたボールが転がったところを、どこからかすごい勢いで走り込んできた細貝(後半の途中で、香川に代わって入っていた)がシュートして、日本リード!
 これこそ明らかなミスキックだったんだが、持ってる奴はこういうところでも救われるという例でしょうか。

 延長の1点先制というのはすごく大きいので、あとは慎重に守り抜けばいいだけ。幸い韓国もバテバテで足が止まってるし、守るのはそんなにむずかしくない。残り5分というところで、本田と長友が左サイド深いところで始めた鬼キープがおもしろかった。2人でその場でパス交換をしてるので、じれた韓国人選手が長友を取り囲み倒すと、たちまち笛が鳴る。日本のコーナーキックになるが、2人は攻める気配も見せずまたその場でキープ。じれた韓国人選手が‥‥というのを5、6回繰り返してた。
 はっきり言って卑怯な手だが、勝つためならなんでもやるさ。それに、見てるとまるでネズミが猫をからかって弄んでいるようで、めちゃ笑えた。この2人ならどんなに囲まれてもボール取られる気がしないし、この調子なら5分ぐらいあっという間。これは勝ったな。と思ったが、それはこのアジアカップのマンガ体質を理解していない人間のセリフ。甘かった。
 わずか1分のロスタイムに、長谷部に代わって入った 本田拓也の不用意なファウルから、韓国はフリーキックで得点。また一気に振り出しへ戻ったところで、延長終了の笛。またPK戦かよ! この一難去ってまた一難の展開はなんなんだ!

試合終了後、インタビューに向かうMoMの本田を呼び止めて、祝福の言葉をかけるザッケローニ。
この人は試合中はとてもこわい顔をしているのだが、このときは心底笑み崩れて、まるでファンが好きな選手に握手を求めているようだったのがすごく印象的だった。
後ろの川島の笑顔もいいな。

 なんか日本がPK戦で勝った記憶ってあんまりないんだよな。しかもワールドカップのあれがまだ記憶に新しいだけに、負けるのはともかく、失敗した人が戦犯扱いされたらかわいそう。しかし誰が蹴るのかしら? ザックはキッカーもちゃんと考えて選んでくれるといいんだけど。
 そしたら、一番手は本田圭佑! ちょっと待ってー! この人今大会、PKをもう二度失敗してるのよ。異常な強運のおかげで、一度はキーパーの股を抜き、一度は細貝に助けられたけど、三度目の正直があるか? でも別の見方をすれば、本田ほどのキッカーが3連続で失敗するとは考えられないし。でも、その考えられないことが起きるのが今回のアジアカップだしー!
 などと、いろんな考えが頭の中をぐるぐる駆けめぐる中、私は彼が蹴る瞬間はどうしても見てられないで、目を覆ってしまいました。こんなの初めて。でも今度はちゃんとコーナーに突き刺さってほっ。
 しかし、強心臓だなあ。2回も失敗してれば、多少はビビるもんじゃないすか? 同時に、その本田を1番手に持ってきたザッケローニも相当な強心臓。心臓悪くてPK戦は見てることもできなかったオシムさんなら、こんなの見てたら昇天しちゃうよ。ここまで信頼されたら、がんばるしかなくなるよね。
 この調子で書いてるとまた長くなるのでまとめると、日本はこのあと岡崎が決め、次の長友は何を思ったかゴール枠の外側にふかしたが、韓国はなんと2人が川島に止められ、1人が失敗して、3連続の失敗。そして最後の今野が決めて勝った。いやー、心臓に悪い。特に今野がなぜかW杯の駒野にダブってハラハラしたよ。
 それにしてもPK戦で3連続で外すなんて、今まで見たことない。ここまで死に物狂いでやってきて、どうしちゃったの、韓国? というか、やっぱりここで緊張のあまり、集中力の糸がプツンと切れちゃったんだろうな。それはよくあることだけど、日本だって、かかっているプレッシャーは同じだったはずなのに。
 なんと、フィジカルばかりかメンタル面でも、日本が韓国を圧倒したことになり、その意味ではこれは歴史的勝利と言える。あのひ弱だった日本がここまでたくましく成長してくれて、お母さんはうれしいよ。〈だから誰がお母さんだって!〉

 本田のふてぶてしいぐらいの自身と余裕は、試合後のインタビューでも感じ取れた。この試合、MoM(最優秀選手)に選ばれた本田は、当然のようにあのPKについて聞かれたのだが、「(失敗したPKは)シリア戦で真ん中で決めたんで、もう一度真ん中に決めてやろうかと。でも外した。最後も真ん中に蹴ろうと思ったけど、さすがにあそこで真ん中に蹴る勇気はなかったです」だって!
 この人はさすが大阪人というのか、緊迫した場面でもちゃんとギャグをかますのが気に入ってるのだが、(イギリス人の価値基準では、そういうことができるのが最も偉大な人間とされる)、いつもくそまじめな顔をして、しれっと冗談を言うもんだから、(イギリス人の価値基準では、真顔で言うデッドパン・ユーモアが最も高度なユーモアである)、通じないで真に受けるバカが多いんだよね。
 わざと真ん中に蹴るなんてするわけないでしょうが。もちろんミスなんだが、それを強がってわざとやったみたいに言うところがおもしろいの!

 あー、しかし疲れた。こんな試合ばっかりじゃこっちが心臓に悪い。
 で、韓国とはまた終わったあとも一部の人間がすったもんだしているようだが、日本サッカーの発展に関しては、韓国の存在がどれだけ大きいかったか、嫌韓の連中にはわかるまい。世界から大きく遅れを取ってサッカーに参戦した日本にとって、お隣にサッカーの上手いお兄さん(サッカーに関してはあっちの方が先輩だもんね)がいてくれたことがどんなに大きかったか。それもまったく手が届かないほど上手いってほどじゃなく、がんばれば手が届く程度の力差で、しかも毎試合、日本戦だとまったく手を抜くことなく(笑)、ガチで勝負に来てくれる国としょっちゅう対戦できるのが、どれだけいい鍛錬になってたことか。もし日本が中東にあったら、こうはいきませんでしたぜ。
 その韓国を追い抜いてしまったと思うと、一抹の寂しさを感じるぐらいだ。

 で、次は私的には韓国よりずっといやなオーストラリア。宿敵ということではこっちのほうがよっぽど憎らしい。でもここは「持ってる」ことを信じてがんばってもらうしかないな。
 大会前の故障者の続出や、ここに来てからの松井や香川の離脱は確かに痛い。でも、こっち来てからはなんかハンデを負ってるほうが強いような気もするし。それに香川はマイナスの効果もあったので相殺されちゃっていなくてもあまり変わらない気がする。
 問題はむしろ、いつもながらDF陣だよなあ。特に、ザッケローニが意識的に次代を担わせる意味で若手を選んだ今回のメンバーは、下手くそだし、顔だけ見ていても頼りないことこの上ない。でも若いってことはそういうことだし、ここは我慢して見守ってやるしかあるまい。
 早い話が、黄金世代と言われたシドニー五輪世代で、最後に残るのが中澤(すでに代表引退を表明しているが)と遠藤になるなんて、誰が予想しただろう。彼らが若い頃はむしろいちばん下に見られていたのに。
 最初に書いた『日本代表新聞』を見ていてもそうだ。「次のワールドカップのホープ」と目された若手で、実際にそこまで残って活躍する人ってめったにいないんだよね。本田、香川の活躍はある程度予想できたけど、ついこないだまで無名の大学生だった長友が、世界に名をとどろかすなんて予想できた人もいなかったし。
 とにかく何が起きるかわからないアジアカップ、決勝戦でもまだ2回や3回のどんでん返しがありそうなので、すごい楽しみです。

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