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2011年5月18日 水曜日

身辺雑記

ダイエット日記――水泳編

 というわけで(5月18日の日記参照)、ダイエットのためサイクリングにかなり本腰を入れ始めた私であった。これなら膝に負担をかけずに運動ができて、体重も減るし、足の筋肉が鍛えられて足の痛みも解消するから一石二鳥――のはずだったのだが、サイクリングそのものが気持ちいいというのは置いといて、ダイエットにも健康にもあまり効果が出ていないという悲しい結末に。

 そもそも7月半ばまでは良かったのだ。そこから夏の暑さが到来して、川辺や海辺は真夏でも夜は肌寒いとはいえ、うだるような湿度はどうにもならなくてあまり気持ちがよくない → 自然と間隔があいて遠ざかる → かといって日中歩くとか冗談でしょ → 学期末で大学の仕事が忙しい、というわけでますます運動から遠ざかり、パソコンの前に縛り付けられるはめになってしまい、目には見えないかもしれないけど進んでいたはずのダイエットは見事にリバウンド。8月半ばにはむしろ体重が増えてしまった。

 と同時に体調も最悪。足は痛いなんてもんじゃなく、ほとんど歩けない状態で、階段は1段昇るのも手すりにしがみついてやっと。とにかくちょっと動いただけで、全身の骨だか腱だかがバキバキ鳴って折れたんじゃないかと思うほど痛い。胃腸の調子は常時悪くて、いつでも胸がむかむかして吐き気がするし、お腹は下りっぱなしだし、すぐに風邪引いて熱出して寝込むし。
 これじゃ運動どころじゃない。というか、仕事に行くのが精一杯で、それ以外まったく動けない。
 去年タバコをやめて、ついでに長年通院した持病(バセドー病でした)もなぜかけろりと治ってしまったので、これからは私も健康ライフ!と浮かれていたのに話が違いすぎるー!
 とにかく、あまりに具合が悪いし、そもそもこの異常な体重増は何か悪い病気(糖尿病とか)の症状のひとつなんじゃないかと不安になったので病院に行った。前に書いたおばあさん先生のクリニックに行ったら、先生、腰痛で寝込んでしまったとかで(苦笑)、しかたなく近くに新しくできたクリニックに行った。
 こちらは40代の男性医師が院長で、親身に話を聞いてくれて説明もいっぱいしてくれる、なかなか仕事熱心な先生。張り出してある経歴も立派だし、新しいだけあって設備も整ってるし。だけど、料金はほかよりちょっと割高な感じ。うーん、診療報酬って決まってるんじゃないの?

 とにかく太ったのが心配だと訴えたら、先生は開口一番、急に痩せるのは危険の兆候のことが多いけど、病気で太る人はあまりいないからそれは心配ないんですって。それでも精密検査をあれこれ受けて、結論から言うと特に異常なし。肝臓がちょっと悪いし(そういや、去年寝込んだときも肝炎と言われたな。調べてもらったらB型とかの悪性のじゃなかったけど)、コレステロールと血糖値がちょっと高い(これぞデブの証)が、病気というほどではない。だけど、メタボはやっぱり治したほうがいいから、食餌指導を受け、運動もして、また1か月後に検査しましょうね、ということになった。
 それが7月のことで、8月にまた行って同じ検査を受けた。上記のように、この時はすっかりリバウンドしてたので、「何やってたんだ!」と叱られるのを覚悟して行ったのだが、結果はコレステロールも血糖値も下がっていて、よくがんばったとほめられた。
 は? 私はそんなのより脂肪のほうが気になっているので、「でもぜんぜん痩せないんですけどぉ」と不満を述べたら、「痩せるのはいちばん最後ですよ」だって。そういうもんなのか? 太ったことなんてないから知らなかったや。
 とにかくこれでもいちおう健康体らしいのだが、それにしちゃなんかすごい具合悪いんですけど! 「あっちが悪い、こっちが悪い」と言いながら、しくしく長生きするタイプの人っているけど、私がまさにそのタイプのような気がしてきた。実際、私の同世代の仲間なんか、ほとんどの人が糖尿病や高血圧や心臓病の薬を飲んでいて、集まるとすぐ「病気自慢」になるのに、私だけ付いていけないし(笑)。なんかありがたいんだか情けないんだかよくわからない。

 で、自分なりにいろいろ考えた。とにかくすべての元凶は肥満。特にいちばん困ってる足の痛みの原因は100%これ。それが証拠に、たとえスーパーで買った牛乳パック1本でも、重いものを持って歩くと痛みがぐっと増す。1キロでそれなのに、いらない脂肪を20キロも抱えてるんだから、歩けないのもあたりまえ。
 最初はダイエットなんて簡単すぎるとタカをくくってたけど、甘かった。若い頃はともかく中年が脂肪を落とすのは至難の業だということが(友達にはさんざん聞かされてたけど)よくわかった。これはじっくり腰を据えて、長期計画で取り組んでいかないと。

 まずは食事だが、前にも書いたように私は決して大食漢じゃないので、これ以上減らすのは無理がある。それより運動不足が大きいと判断して、運動のプログラムを増やすことにした。

 実は7月に、区の健康センターで「膝痛・腰痛の人のための健康教室」というプログラムがあるのを知って通ってたんですよ。たった5週間のプログラムで、しかもうちからはかなり遠いところだったんだけど、こうなったら藁にもすがる思いで。とにかく前にも書いたように学校嫌いなんで、こういうのって利用するの初めて。ドキドキ‥‥
 教室は週1回、1時間半、理学療法士のお姉さん2人が、膝痛・腰痛の原因や解消法についてのかんたんな講義や、膝や腰が痛くてもできて、筋肉を鍛えて痛みを取るような体操の指導をしてくれる。体操はすでに本や雑誌で見て、自己流でやってたのが多いけど、みんなでいっしょにやるのはサボれないし、正しい姿勢とか指導してもらえるのがよかった。
 クラスは30名だったんだけど、65才以上の女性がほとんどで、50代は私ともうひとりの人だけ(笑)。だけど、この中でいちばん体の自由が利かないのが(おそらく最年少の)私で、皆さんに心配されるぐらい。つくづく私の肉体年齢って70代並みだということがわかりました。(がっくし)

 しかし言い訳じゃないけど今の70才ってめちゃくちゃ若いよ。昔なら70なんて老婆そのものじゃない。なのに、(こういうところへ来るからには、健康コンシャスで外向的ということを除いても)、この人たちは「おばさん」ではあっても、「おばあさん」と呼ぶのははばかられる人ばかり。痛いところがあるわけだから、完全には健康とは言えないまでも、みんなシャキシャキしてて元気で、それにひきかえダンナはヨレヨレの出がらし、というところまで想像できてしまって笑った。
 こういうオバサンたち、なんか好きだなあ。一切人見知りをしないで、誰とでもすぐに仲良くなっちゃうのもおばさんの特技。いつも言うように私はおばさん好きなので、なんか居心地良かった。教室が終わった後も、自主サークルとして続けるという話がまとまったのだが、さすがに私は通うのに遠いので(電車とバスを乗り継いで行くんだもん)これは遠慮させてもらった。

 しかし、その間もまったく体重は減らないので、体操は体操で続けるとしても、もっとドラスティックな方法が必要だということを痛感。そこで最後の手段として取っておいたのが水泳である。
 なんで最後の手段かというと、単に激しい運動で疲れるから(笑)。だから運動キライなんだってば! ただ、その中では泳ぐのはわりと好き。「アウトドア・スポーツしかスポーツと認めない」という私のお題目にも合ってるし。しかも浮力があるので膝に負担をかけずにできる全身運動、ってまさに理想の運動じゃない?
 実をいうと、クリニックの先生にも、理学療法士の先生にも水中ウォーキングを勧められたせいなんだけどね。いやー、すごいことだよ、これは。何がってこの私が初めて自主的に運動しようなんて思ったんだから。自分から運動なんてしたの高校生の時以来じゃないか。もちろんサイクリングはやってたが、あんなの私には遊びのうちで運動とは思ってなかったし。

水泳教室の思い出

 ここで私と水泳についてひとくさり。生来の運動音痴の私はもちろんカナヅチだった。小中学校ではかなり水泳教育に力を入れていたけど、幼少時から虚弱児童の私は、体育の授業はほとんどいつも見学だったし。そんな私が泳げるようになったのは母とYWCAのおかげ。
 私が小学生だったあるとき、母はなぜか水泳だけは仕込んでおかないとまずいと考えたらしく、御茶ノ水のYWCAの水泳教室に行かされたのだ。私は生まれてからこのかた、塾も含めた学校以外の教室や習い事には一度も行ったことがない。これが唯一の例外だった。(いや、こないだの膝痛教室があるから二度目か)
 で、なぜか親の命じることにはすべて反発していた私もこれは楽しかったので喜んで通った。何が楽しいって、生まれて初めてひとりで地下鉄乗って御茶ノ水に通うのが楽しい。(私は御茶ノ水の生まれだが、当時は中野に住んでいた) これだけでも小学生には大冒険だったからね。あと、YWCAのカフェテリア(自分で好きなものだけを取るタイプのカフェテリアって生まれて初めて見た)でランチを食べるのが楽しい。自分のお財布からお金出して、ひとりで(ここがポイント)ランチ食べるだけでも、大人の女性になったみたいでうれしかったし。
 教室自体も楽しかった。私は泳げなかったけど、もともと水に浸かるのは好き。なんというか、水に抱かれてる感じが落ち着くのだ。よって、水が怖いとか、溺れるのが怖いという感覚はまったくなかった。(というか、一部の恐怖症を除くと、もともと恐怖心を欠いている欠陥人間) 小学生の教室だから、何も無理強いされることなく、楽しく遊びながらの指導だしね。
 で、それより何よりここのプールが好きだった。(このへん子供の記憶で書いてますので不正確かも) 地下にあるこのプールは暗くて四角くて小さくて、水泳用というよりはダイビング用だったんだろうか? とにかく学校とかのプールとはまったく違う雰囲気に魅せられた。なんというか、地下の機械室みたいなところにあって、潜水艦の内部みたいな感じ(?)。深さは5mぐらいあって、当然のように足が届かない。
 まさかあれがまだあるはずがないなーと思って、いま念のためにYWCAのホームページを見てみたんだが、やっぱりぜんぜん違ーう! あんな煌々と明るくて広いところじゃないの! 薄暗くて、狭くて、天井が低くてコンクリや鉄骨がむき出しで、それこそ潜水艦の中みたいに「カキーン、シュコー!」という音が聞こえてきそうなところ
 あのプールにそっくりなのをなんかの映画で見たと思って、皆さんにもあの雰囲気を知ってもらいたくてスチルを探してたんだけど、そもそもなんの映画か忘れてしまったので見つからなかった。確かキアヌが出てた映画だと思ったんだけど。とにかくこの雰囲気だけで、SFマニアだった私は頭がぽーっとなってしまうほど好きだった。
 さらに、教室の中で「自由時間」があり、好きに遊んでていいんだけど、私はそのときはいつも潜水をして楽しんだ。プールの壁に水深を表す目盛りが刻まれた物差しみたいなものがあるので、それにつかまってどんどん下へ潜っていって、プールの底で息が続く限りじっとしてた。(暗い!)
 いや、これが楽しいんだって! ここまで深く潜るとほとんど水中の異世界という感じで、何の音もしないし、誰もいないし、人間世界を遠く離れた宇宙空間に漂っているみたいな感じ。あれ? これってもしかして本当のダイビングやれば、もっとリアルなのが経験できる? うう! マジでやりたくなってきた!

 で、どういう経緯でかは忘れたが、これのおかげで私はいちおう下手くそなりに泳げるようになった。平泳ぎと背泳は適当な自己流だがまあそれなりに。クロールはバタ足だけならいいんだが、息継ぎができなくて挫折。結局、この小学生の時から現在までまるっきり進歩していない。でもやっぱり本気で泳げるようになろうと思ったら、背の立たないプールがいいよ。足が立つと私みたいな根性なしはすぐに足付いちゃうし。
 でも泳げるようになると学校の水泳も楽しみで、夏休みの水泳教室なんかも喜んで通ってたなあ。中学に入ると学校の水泳だけじゃ物足りなくて、代々木のオリンピックプールにもしばらく通ってたし。あれ、今は個人の利用できなくなっちゃってるんだね。あそこは広くて明るくて気持ち良かったのに残念。まあ、昔はスポーツクラブなんてなかったから、ああいうところに通うしかなかったが、今はどこにでもクラブがあるからいいのか。代々木も水泳教室はやってるようだし。

閑話休題。

 というわけで、プールへ行こうと決意したのは、もう暑さもゆるみかけた8月の半ば。何をぐずぐずしてたかというと、大学の仕事がなかなか終わらなかったせいもあるが、水着で悩んでたから。水着はかっこいいアディダスの競泳用を持ってるから大丈夫!と思ってたんだけど、当然のようにデブってしまって入らない。というのを忘れてた。これ買ったときもそんなに痩せてはいなかったんだけどなあ。サイズいくつだ? 13号か、それじゃ無理だわ。
 それでやむなく近所の店でいくつか試着してみた。そしたら17号でもきついって何それ!と、今さら驚くには当たらないんだけどでもけっこうショック。いやいや、この水泳は美容のためにするんじゃない、健康のためなんだからなりふり構ってはいられない。泳げりゃなんでもいいや、とは思うが、いろいろリサーチしてみると、温水プール(もちろん夏だけじゃなくずっと続けたいから温水プールしかない)はけっこう冷えるので、冷え性の女性はなるべく体を覆う範囲が広いやつがいいんだとか。

 そういや、体調が悪い証拠のひとつとして、この夏は生まれて初めて冷えに悩まされた。寒がりだからもちろん冬は寒い寒い言うけど、夏はどんなに冷房ガンガンかけても冷えるなんて経験したことなかったのに。もちろんクーラーは付けてるが、うちの設定温度なんか30度なのに、足の先っぽとか、二の腕とかがスースーして氷のように冷たくなるんだよね。これも老化の表れか。
 というのも、若かったとき(と言っても私は40代)、大学仲間のおばさんたち女性教授連(ちょうど今の私ぐらいの年齢)としゃべっていると、私の夏の服装(暑いから当然のようにタンクトップにミニスカートに生足)を見て、「若い人はいいわねー。年取ると冷えるから夏でもそういう格好できないのよ」と言われて、「へえー、そういうものなのか」と思っていたので。

 プールでも冷えるなんていやだなあ。ただでさえ腹具合わるいのにますますおなかこわしそうだし。でもそういえば冬の温水プールは死ぬほど寒かったっけ。
 そこで考え抜いたあげく、リーボックの袖付きのセパレーツにした。なんか水着に見えないが、袖はひじまで(普通の日本女性なら。私だと二の腕の途中)、パンツも長めで膝まで覆う(これも私だと太腿の途中というハンパな長さになってしまうが)タイプ、襟元もハイネックで首まで覆う、水着というよりウェットスーツだねえ、これは。なんかかえってかっこいいし、これなら絶対冷えないし、ついでにデブ部分も隠せて好都合。15号だがなんとか入るし、どうせ痩せるつもりだから今はきつくてもOK!
 どこで買うかもさんざんネットで安いのを捜しまわったあげく、各種割引きを利用すれば結局近所のジャスコがいちばん安いということを発見してジャスコで7000円。帽子がないと入れてもらえないというので、帽子はアマゾンでいちばん安いのを。

 家でじっくり試着してみたが、なかなかいいね。なにしろ強烈な引き締め効果(単に小さいのを無理して着てるだけ)なので、スマートに見えるのがうれしい(笑)。なんか泳がなくてもこれ着てるだけで痩せそうな気分(笑)。ていうか、水着姿を鏡に映してまじまじ見て思ったんだけど、私ってちゃんと痩せればかっこよかったんだよな。って、また自慢かいと言われそうだが、マジで!
 実はデブになった当初は、あまりのみっともなさに自己嫌悪とコンプレックスで相当落ち込んでたのだ。以前は何を着ても似合うのが自慢だったのに、太ると何着ても似合わないし、そもそも着られるものがないし。恥ずかしいから体の線の出るパンツ類よりもロングのフレアースカートを履いてたが、これはこれでぶわっと膨張するのでかえって太く見せるだけというのがわかったから、最近はもうデブがバレるのなんか開き直って気にしなくなりましたがね。いちばん体の線がはっきり見えて恥ずかしいはずの水着がいちばん見られるってのがもうなんていうか。以前は胸がないのがコンプレックスで水着は好きじゃなかったんだけど、ちゃんと胸ができた今は、多少腹が出てても前よりましかも。

 ていうか、普通は水着で悩む前にどこのプールに通うかで悩みますよね。でもこれは悩む必要がないの。なにしろうちのマンションの1軒置いた隣が区営のスポーツセンターだから(笑)。ていうか、「そんな近くにそんなものがあるなら、どうして最初からそこに行かない?!」という突っ込みが聞こえてきそうな‥‥
 だから私は運動が嫌いなので、そんなもの利用する気にもなれなかったんだってば! 実はプールだけは興味があって、引っ越したばかりのころ、覗きに行ったことがあるんですよ。そしたら、泳いでる人はほとんどが60才以上のおじいちゃんおばあちゃん、なのにみんなすごい上手くてスイスイ抜き手を切って泳いでるではないか。なんか小学生のまんまでボチャボチャ泳ぐのが精一杯の私みたいなのが入れる雰囲気じゃない、というのですごすごと帰ってきたのだ。あとから考えたら、あれは一般開放のときじゃなくて、「マスターズ」という水泳クラスか、「おたっしゃとびうおクラブ」とかいうたぐいのサークルだったんじゃないかと思うのだが。
 とにかく、ここのプールで水中ウォーキングができると理学療法士さんに聞いた私はさっそく行って聞いてみました。それによると、プールは教室や団体などが一部のレーンを使うこともあるが、残りのレーンは原則としていつでも一般開放している。登録も何も必要なく、誰でも1回200円で入れるというもの。
 おおー、安い! さすが公営。でもよく考えたら、毎日通えば月6000円で、スポーツクラブなら他にもいろんな設備が付いてることを思うと、そんなにも安くないか。まあ、私はどうせ毎日なんて無理だからこのぐらいが気楽でいいや。

 本当は水泳教室に入りたかったんですよ。でもここは3か月に一度しか募集がない上に、往復葉書での抽選のみ。私は何度か外れてしまった上に、土日は教室がないので、入りたい教室がいつも仕事とかぶってしまう。子供の水泳教室はたくさんあるのに、成人の、しかも初級は1つしかないし。
 でもいつか絶対これ取る。昔からクロールができるようになりたいというのが悲願なので。なんというか、クロールがいちばん泳ぎらしいじゃない。平泳ぎと背泳も、いちおうできるっていうだけで、25mも保たないのはきっとどこかやり方が間違っているからで、ちゃんと専門家に見てもらいたいし。
 水中ウォーキングのクラスもあるんだ。やっぱりこれもただ歩きゃいいってもんじゃないんだろうな。だったら基礎は習っておきたいな。
 えっ! フィンスイムなんていうクラスもある! フィンとシュノーケル使ってダイビングの基礎を学ぶんだって。やりたい!やりたい! 資格も「水に浮くことができる方」というだけで、それなら私にも資格あるし。だけどどれもこれも曜日が合わないんだわ。しょうがない。この曜日は毎回変わるみたいなんで次回に期待。

 そこでさっそく行ってみました。ドキドキ‥‥

 ここは地下1階、地上4階建ての巨大なスポーツ施設で、プールに大小の体育館、柔道場やら剣道場やらに加えて、100メートルの屋内陸上トラックまであるって、そりゃなんじゃ?というぐらいの巨大施設。
 とりあえずプールは1階の一角にある25m7レーンの温水プール。大きいことは大きいが、公営だから贅沢は何も期待してなかった。でも、これこそ時代の進歩っていうのか、私が小中学生だった頃はなかった設備があってびっくり。更衣室に電動の脱水機がある! これは便利だね。ビチョビチョの水着を持って帰らなくてすむし。
 シャワーもちゃんと熱いお湯がたっぷり出るし。うちの風呂はお湯が細くていつも不満に思ってるからうれしい。打たせ湯みたいで気持ちいいし、シャワーだけ浴びに来ようかしら。
 サウナまである! と思ったら、本当のサウナじゃないんだけど、なんというか、プールで冷えた体を温めるための部屋。これは冬はいいなー。冬は泳いでるときはいいんだけど、プールから上がると凍え死ぬから。サウナみたいでポカポカして気持ちいい。200円にしてはやるじゃん。こんなの昔はオリンピックプールでもなかった。

 プールそのものはべつに何の変哲もない。7本のレーンは用途別に分けられていて、1本がウォーキング専用。3本はロープを取り払って一般遊泳用。残りの3本が中上級者用になっている。一般と中上級との違いは25mを一定のスピードで休みなく泳げるかどうかということみたい。
 これまでこの手のスポーツ施設を見学すると、ほとんどが女性ばっかりだったので、ここもそうだろうと思っていたら、土曜日だったせいか、利用者のほとんどが男性なのに驚いた。それも若い人はあまりいなくて、40〜50才の男性ばかり。ははあ、みなさん私と同じメタボか、というのは腹を見なくてもわかるね。夏休みだから子供でいっぱいかとも思ったが、子供は親が連れてきている幼児(専用の子供プールが別にある)しかいない。これはいい。

 実は自転車で10分も走ると、やはり区営のプールガーデンという屋外プールもあるのだが、こっちはスポーツというよりレジャー施設なんで子供でいっぱいだろうと思って避けたのだ。あ、でも今写真見てたらきれいなところだし、流れるプールやスライダーもあって本格的じゃない。これはいつか友達誘って行ってみよう。ちなみにこっちの料金は大人500円。
 これまであまり利用してなかったけど、なんか西葛西ってめっちゃくちゃ公共施設が充実してるなあ。あのサイクリングロードも公園もそうだし。私は必要ないけど区営の野球場まであるし。これを利用しないのはやっぱりバカかも。

 水着がきついので着るのにバタバタするといやだから、家から着ていく。上にはTシャツとハーフパンツ履いただけで、足は突っかけのサンダル。お金も入場料の200円しか持たない。あとはタオルと帽子と替えのパンツだけ。この気軽さが近所のいいところだねえ。まあ、ここがベルギーなら家から水着で公道をペタペタ歩いていくが、さすがに東京ではそれはできない。それでもしまいには、水着の上は着たまま、その上にタオル地のジャケット羽織っただけで、平気で帰りにスーパーで買い物するようになったけど。
 入口の券売機で入場券を買い、もぎりのお兄さんに一通りの説明を聞く。驚いたことに、ここには水着やスイミング用品をたくさん売っていて、公営プールというよりやっぱりスポーツクラブみたい。
 女性用の入口を入ると、中にシャワー、更衣室、ロッカー、トイレがある。私はさっさと服を脱ぎ捨ててプールへ。ロッカーは有料(10円)だが、盗られて困るようなものは何も持ってないので、鍵をかけないまま放り込んでいく。

 とりあえず、おそるおそるウォーキング用のレーンに入る。膝が曲がらない人にはこの入るときがいちばんつらい。いっそ飛び込む方が楽だが、もちろん飛び込み禁止。
 水に入って歩こうとしたのだが、体がふわふわ浮いてしまって前に進まない。えー、これなら泳いだ方がまだ楽だよ。試行錯誤の末、手で水をかきながら半分泳ぎ、半分歩くみたいな変な格好で進み始めたが、たぶんこれってなんか間違ってるんだろう(笑)。ウォーキングのやり方についてはネットにもいろいろ上がってたからあとで見ておかなくちゃ。
 しかしそれでも運動になってるのは確実で、それが証拠に少し歩いただけで心臓がバクバク。ちょ、ちょっと待て。もしかしていきなりやりすぎかい? ちょっと怖くなったので水から上がって少し休む。
 それでやっぱり慣れないことするより、泳ぎの方がまだ慣れてるから安心と思って、遊泳レーンに入って少し泳ぐ。

 実はもう泳げなくなってると思ってたんですよ。とにかくこの前泳いだのがいつか記憶にないぐらいだし。全身の筋肉が退化してるし。泳ごうとしても手も足も攣っちゃうんじゃないかと思って。
 だけど、水に入ったら普通に泳げた。今度は心臓が変になったりもしない。ほほー、こういうものは本当に体が覚えているっていうか、忘れたりはしないんだな。むしろ昔より皮下脂肪が増えてるぶん、体が浮いて泳ぎやすいぐらいかも。
 ただ、誤算だったのは、水の中でこれだけ浮力がかかっててもまだ膝が痛いということ。外で歩くと足全体が痛いのだが、水中では痛むのは完全に膝だけで、やはり膝にすべての原因があることがわかる。
 ウォーキングでは、もちろん地上を歩くときよりはずっと軽いのだが、一歩ごとにグキッグキッと痛みが走るし、驚いたのは平泳ぎはなんともないのに、バタ足をすると猛烈に痛むこと。というか、バタ足はほぼ無理。平泳ぎのような横の動きは大丈夫なのに、膝を縦に動かす、それも特にバタ足のように足をまっすぐのばして膝を柔軟に上下動させるとひどく痛むことを発見。これは地上で歩いたり走ったりするより痛い。それに普段は利き足の右足の痛みがひどくて、左は大丈夫だと思っていたが、水中ではむしろ左が痛む。
 なんかこれ、やっぱり外科的に治すしかないんじゃないの? まあ、それも選択肢のひとつとして、とりあえず体重だけ減ればこんなに痛くないので、痩せるだけのためにも水泳は続けたいんだが。

 そこで意地になって、スイミングとウォーキングを取り混ぜ、時々休憩して体を温めつつ、2時間いた。
 ただ、期待してたほど「たのしー!」って感じじゃなかったな。淡々とプログラムをこなしてる感じ。理由は主として混んでるせいだと思う。プールは何がいいって、貸し切り状態のときがいちばん楽しい。旅館のプールで深夜にしか経験ないけど。だけどさすが夏休みのせいなのか、週末のせいなのか、それとも一年中この調子なのかわからないが、かなり混んでる。
 もちろん娯楽用のプールじゃないからイモの子を洗うなんてことはないが、それでも遊泳レーンだと少し泳ぐと人にぶつかってしまう。この日じゃないが、女子小学生の団体と遭遇した日なんか、子供を蹴り飛ばしながら泳いでたぐらい。(蹴るつもりはないのだが、子供が勝手に人のコースに入り込んでくるので) 上級者レーンがいちばん空いてて泳ぎやすそうなんだが、それでも1本のレーンを往復の2車線として使ってるので泳ぎにくそうだ。その点、ウォーキングがいちばん人が少なくて楽かも。ただ、歩いてるだけじゃつまんないんだよね。

 客層は日や時間帯によってまるで違って、子供ばかりの日があったかと思うと(子供水泳教室のあとだったらしい)、子連れの親子ばかり(これも同じ理由か)の日もあった。
 ただ共通してるのは中年・子供が多くて、若い人が少ないこと。男子高校生はけっこういるんだけど、大学生以上の若い女の子は皆無に近い
 これはちょっと考えると理由がわかる。なにしろプールに入るためには化粧をすべて落とし、長い髪もまとめて帽子に押し込まないといけない。プールから上がっても、ドライヤーはないからセットもぐちゃぐちゃで、おまけに塩素で髪が傷む。その髪を整え、着替えて化粧するだけでもえらい手間だ。
 特に今どきの若い娘は厚塗りでごまかしてるから、化粧落としたらたちまちみすぼらしい別人になっちゃうし、靴脱いだだけで短足がばれる。実際、外ではかわいくてかっこいい娘さんが、プールで見ると濡れたネズミみたい
 と、悪意に満ちた書き方をしているのは、もちろん優越感に浸っているからである(笑)。ハッハ! 私はもちろん近所行くのに化粧なんてしないし、素足でも足はすらっと長いし、もともとガタイがいいだけあって、多少腹は出てても堂々としてかっこいい。胸もちゃんとあるし!(ここんとこ強調)
 髪なんか日頃からタオルでゴシゴシやっただけで、あとは自然乾燥。ゆるい天然パーマなので手櫛だけでなんとか形になる。実際、私は変なところが体育会体質が抜けなくて、夏の暑いとき、トイレで顔をバシャバシャ洗ってると、思い切り周囲(女子学生)に引かれます。えー、だって顔洗うのがいちばん冷えるじゃない? 高校の馬術部時代なんか、夏は馬洗うホースで頭からジャバジャバ水浴びながらやってたもんなー。と思ったら、普通の人は化粧してるから無理なのか。私なんか化粧と言っても、眉とアイラインを同じ鉛筆ですっと引くだけだから20秒ですむんだけど。

 卑しい話だが、自分が体型で悩んでると、つい他人の裸をチラチラ見てしまう。そういえば、ちゃんと更衣室(試着室みたいなの)があるのに、なぜか外で素っ裸になって着替える女性が多いのにショックを受ける。小中学生の時は更衣室なんてなかったから教室の隅っこで着替えてたけど、それでもタオルを巻き付けた下でもぞもぞやってたのに、なんかここの人たちは銭湯気分。なんでー?
 で、見たくなくても見えてしまった。それで思ったんだけど、やっぱり若くてもお腹出てる人は多いよね。男性の見事な太鼓腹はともかくとしても、小学生のお母さんたちだから、30〜40代の人たちも太ってないのにみんな下腹ぽっこり出てる。だったら50過ぎて腹出たぐらい、そんなに悩まなくてもいいのでは? というのは自己欺瞞で、体重計乗ればそんなこと言ってられないのは明らかなんだが。やっぱり、これだけ太ってるのにそれほど太ってるように見えないのが問題なんだよなあ。ちなみに体重は恥ずかしいので秘密です。でもあえて言うと、女だし骨格自体は華奢だからこの程度で済んでるけど、男性なら100kgぐらいのレベル。そういや、太ってたころの弟(彼も当然でかい)もそれぐらいあった。

 えーん! 何がいけないんだろ? 何度も言うが、ほんと食べてないんですよ。

 ちなみに食餌療法のほうは、今は1日1.5食にまで減らしている。つまり昼(朝はもともと食べる習慣がない)は普通に1食分(と言っても一汁一菜だけど)食べる。夜は軽くその半分ぐらい。これまでが1日2食だったから、これぐらいでちょうどいいはずだ。それも一度にまとめ食いをするのはよくないと聞いたので、その1食をさらに半分にして2食に分けて食べたりしている。
 とにかくもう一度に食べる量が少なすぎて、パクリと一口で済んじゃうことも(笑)。なんかもうこれ食事って言わない。単なる燃料補給。
 これまでは貧しいなりに食事は贅沢していたのになー。贅沢というのは料理の中味や量じゃなくて時間のこと。なにしろ好きな時間に好きなものを好きなだけ時間かけて食べられるのが独り者の強み。だから休みの日のブランチは1時間ぐらいかけて優雅に食べてたのに、それが一口で終わっちゃう虚しさと言ったら! これだけ人生の質を落としてるんだから痩せなきゃ許せない。
 とにかく少食に慣れてしまうと、たまに外食で普通に1人分食べると、あとで猛烈な胃痛腹痛に襲われることも。もともとたくさんは食べられない私はこれも昔からで、実家に帰ると食べ過ぎて苦しむことなんかもよくあったな。
 それ以外にはいくつかタブーを設定している。お菓子・間食を食べない。砂糖の入った飲み物飲まない。砂糖を使った料理を食べない。揚げ物・炒め物を食べない。パンにバターを塗らない。脂身のある肉を食べない。果物食べない。フルーツジュース飲まない、など。アイスクリーム、チョコレート、生クリーム(甘いやつ)はもともとあまり好きじゃないので食べない。最後のやつは果物大好きの私にはつらいんだが、果糖はすごいカロリーあると医者に脅されてやむなく。
 ただ、これもあまりに厳格にやりすぎるとストレス貯まるだけなので、何日かに1回は「解禁日」を設けて、少量なら食べてもいいことにしている。たとえば、今日はケーキ半個食べてもいい。明日はコロッケ1個なら食べてもいいというように。
 これまではカロリーなんか一切に気にせず、毎日揚げ物、毎日お菓子、毎日果物っていう日もあったんだから、これでも摂取カロリーはすごい減ってるはず。

 それでこれだけ激しい運動を1日2時間もやってるんだからね。なのになんで痩せないの?

 あー、もしかしてあのせいかな? 運動(サイクリングや水泳のみならず、単なる体操でも)すると、ぐったりと疲れ果て、とても目を開けていられないほど疲れるから、帰るとすぐにバタンと倒れて5時間ぐらい寝てしまうから? (夜は夜でちゃんと寝てる)
 それだー!(笑) 結局寝てる時間もトータルすると消費カロリーぜんぜん増えてない? 要するに、元々体力ない人間が無理して運動とかしても意味ないってこと?
 いやいや、それでも運動すれば確実にわずかなりと筋肉は増えてるはずで、(というか、年取ってくると運動しないと筋肉は衰える一方)、筋肉が贅肉に置き換われば代謝も活発になるはずで、筋肉は脂肪より比重重いから体重はむしろ増えるはずで、長い目で見ればきっと痩せられる。とでも思わないとやってられません。とにかく同じ悩みを抱えてる中年の皆さんは多いはずなので、皆さんあきらめずにがんばりましょう。

P.S. プールから上がったら、目が真っ赤に充血して、耳に水が入ってガサガサいうのも、子供時代は経験なかったことだ。なんかだんだんすべてがポンコツになってきてるような。やむなくゴーグルと、耳がすっぽり隠れるタイプのシリコン製のキャップを買ってしまった。結局水着も合わせて、プールだけに1万円も注ぎ込んだことになる。これはなんとしても元を取らなきゃ。
 しかし昔はどこのプールもゴーグル禁止だったのに、今は付けてない人のほうが稀。時代は変わるんだなあ。
 あと、ビート板も昔はこういうプールでは禁じられてたが、使ってる人多いので、私も買いたいと思ったら、プールサイドにたくさん置いてあって自由に使えるのだった。

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