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2011年7月20日 水曜日

スポーツ

ニッポン・サッカーの元気 (後編)

サッカー FIFA女子ワールドカップ2011

 と題しておきながら看板に偽りありっていうか、ぶっちゃけた話まったく試合を見ていないため、試合や大会については何も言えないので、しょうがないのでどうでもいいことを書きます。だから試合評とか選手評とか読みたい人はどうぞ他のサッカーブログにでも行って下さい。あと、日付は7月20日だけど、これ1か月かけて書いてるので、新旧の話がまじってます。

「その者蒼き衣をまといて金色の野に降り立つべし」 
(女子ワールドカップ表彰式の日本代表キャプテン澤穂希の勇姿

はいはい、どうせきっと今ごろはみんな見飽きた写真だし、おそらくこのキャッチコピーも至るところに貼られてるだろうけど(実際いま、正確な言い回しを確認するためにGoogleのイメージ検索かけたら、ナウシカより澤の写真の方が多かった)、でもこの日記は単に私の備忘録なので、これだけエポックメイキングな写真は貼らせてもらう。(これ、優勝翌日に書いてます。我ながらうまいこと言うなあと思ったんだけど、同じことを考える人が多すぎて笑った)

 というわけで大変めでたい話なのだが、私にとってはめでたくない話もあって、この決勝戦を私は見逃したのだ。クッソ! くっそー! 早稲田のおかげで!
 前の章にも書いたように、チャンピオンズリーグの決勝を見るためなら3時起きも厭わないし、ワールドカップは毎回(体調さえ悪くなければ)、昼夜逆転の生活をして見てる私だが、なぜか7月18日は魔が差したんだよね。なにしろ連日の猛暑でぐったり疲れてるし、若い頃ならともかく、年々徹夜が体に応えるようになっちゃってるし、それでも翌日が休みなら、一生のうちに二度見れるかどうかもわからないこういうチャンスは徹夜して見たはずなのに!
 え? 18日は海の日で休みだろうって? ええ、ええ、世間様はそうでしょうよ。だけど、大学では授業日数が減るという理由で、月曜日は祝日でも休みなし、どころか、下手すると夏休み出勤なんてのがある場合もあるのだ。昔は授業日数が曜日によって1日か2日違ったって誰も気にしなかったし、そもそも、私が学生だった頃の大学なら、7月のこんな時期に授業なんかやってないというのに、今は8月まであるし! おまけに早稲田は昨年まで火曜日が出勤日だったのに、なんでか今年から月曜に変えられたし。だからくっそー!なわけ。
 まあ、それでも男子なら見た。(というか、男子がワールドカップ決勝に臨むなら、私はもちろん大学に辞表出しても見る) なのに、心のすみに「女子じゃねえ‥‥」という思いがあったのも事実。それにきっとアメリカに負けると思ったし(苦笑)。それで、「アメリカに負けてむしゃくしゃして、どんよりした気分で寝不足のまま、このクソ暑い大学(あとで書くつもりだが、大学は節電でえらいことになっている)に行くのか。つら過ぎ! もう寝ちゃえ!」となってしまったわけ。
 翌朝いちばんにネットで結果を見て、暗ーい気分になったのは言うまでもない。いつも言うが、サッカーは生で見なきゃなんの価値もないからね。録画を見たくても仕事行かなきゃならないし、仕事から帰れば疲れて寝ちゃうし。
 そんなわけで、世間様のなでしこフィーバーには完全に遅れを取りました。今もまだ短い大会ハイライトとPK戦をYouTubeで見ただけ。せめて、見逃した決勝ぐらいは再放送でやるだろうから見ようと思ってたのだが、テレビというのは本当に役立たずで(という話はまたあとで書く)、私が見られる時間にはやってなかった。というわけで、私は決勝戦のみならずまったく試合見てないので、何も言う資格がないという‥‥(苦笑) そこで資格がないからぜんぜん別のことを書きます。

女子運動選手の容姿について

 女子スポーツを見てて何がむかつくと言って、女子選手たちの容姿をうんぬんする男どもの反応よね。そんなのサッカーとなんの関係もないじゃない。(もちろんそんな男ばかりではないのは知ってるが、ここで言う男とはサイテー男のこと。で、そういうのがうんざりするほど多い)
 男って「女はミーハーで顔しか見てない」とか言うけれど、それは自分のことを言ってるだけ。(だいたいにおいて、「女は〜」というような悪口を言う男は全部自分の話をしている) それが証拠に大のミーハーで面食いである私だって、サッカー選手の顔の話なんて「あまり」してない。同様に、女は男の子を見ても、すぐに股間に目をやってチンコの大きさを目測したりはしないが、男は同じことを女に対してほぼ四六時中やっている。
 とりあえず、なでしこJapanでも、キャプテンで大会MVPで得点王の澤を初めとする選手の容姿をけなしたり笑いものにしたり、あるいは「○○かわいい!」という感じの書き込みが目立った。

 実をいうと女性の容姿については、私は高校生の時、意識の大変革を迫られて、それ以来自分なりに思うところがあるので書いておこうと思う。
 高校時代、女の子でいちばん仲が良かったのはやはり部活の仲間だった。それも、いっしょに生きるか死ぬかの修羅場を生き延びた仲間だったからなおさらだ。生きるか死ぬかってのはレトリックじゃない。実際、今は知らないが昔の馬術部というのは異常なぐらいの死亡率だったし。
 馬キチガイの私は、青学高等部に合格したときから馬術部に入ると決めていたのだが、馬術部というものに対して持っていたぼんやりしたあこがれは粉々に砕かれましたね。これはこれでおもしろい話なのだが、今はそれを語るべき時じゃないので端折って言うと、

1.れっきとした体育会所属の運動部なので厳しい。
2.もちろん高校生に馬は飼えず、大学の馬術部に居候しているので、大学生と同じ仕事量(運動量と言わないのがミソ。練習時間より作業時間の方がはるかに長い)を求められる。しかし大学生は大いに暇なのに、高校生は毎日朝から晩まで学校があるということは考慮してもらえない。
3.今と違って、運動部には「しごき」の伝統が残っていた時代である。まして日本の馬術は軍隊が起源。よって軍隊の新兵いじめ式にしごかれた。ちょっとでも粗相があれば連帯責任、朝3時に起きて練習に行くのだが、昼まで水を飲ませてもらえないというふうに。
4.馬は生き物なのでいっさい手抜きができない。1人休めばその仕事は代わりに誰かがやらなきゃならない。
5.牧畜は3K職業である。

といった感じ。だから、たいてい新入生が30人ぐらい入部するのだが、数か月でほとんどがやめて残るのは5人ぐらいである。私はその中で、3年の時に進学のため辞めたが、それでもそこまで保ったのだからすごいと思う。私の同期では、私の他に女の子3人と男2人が残った。

 それで何が言いたいかというと、この3人の女の子(と、2年から入ったもう1人の女の子)が、揃いも揃ってすさまじいブスだったのだ(笑)。ネズミ男そっくりだったり、鬼瓦そのものだったり、澤さんなんかじゅうぶん美女に見えるレベル。と、ひどいことを言ってるようだが事実。まあ、今だから言える、本人たちがこれを読む可能性は万に一つもないから言えるんだけど。(プラス、4人とも今ごろは幸せな生活をしているのは確実だから)
 もちろん話はこれだけでは終わらない。で、青学みたいなお嬢様学校で、馬術部なんて看板がつくせいか、この4人がまた揃いも揃って良家のお嬢様だったのだ。3人が社長令嬢、1人が大企業の重役令嬢。
 それでそういう人たちは、小さい頃から箱入り娘として大事にされて育ってるので、コンプレックス(劣等感)というものがまったくない。面と向かって「ブス!」なんて言うような下賤な者どもとはつき合ったこともないから、自分がブスだなんて考えたこともない、というか容姿なんて気にもしていない。いや、年頃の女の子だから、本当は内心気にしていたのかもしれないが、容姿で悩むなんてはしたないまねはできない。
 で、それまで上級階級とはまったくつき合ったことのなかった私は、「へえー、世の中にはこんな人たちもいるんだ」と感心した。でも、もちろんそれだけじゃない。この子たちがまた、骨の髄まで天使のように純粋無垢で、なおかつ、常人ではなかなかまねのできない性格美人だったのである。
 上に書いたように、馬術部の暮らしはほとんど体力気力の限界に挑戦するようなものだった。そういう極限状態だと人間は本性が露呈する。その結果、男2人は何かにつけて、サボったり嘘をついたり、失敗を人のせいにしたり、人に仕事を押しつけようとして品性の卑しさを露呈したのだが、女の子たちは逆だった。自分も苦しいときに人が苦しんでるのを見ると、他人のぶんの仕事まで引き受けようとする、10やればいいところで20やろうとする、そういう人たちばっかりだった。男どもが(試合に負けたとか先輩に叱られたとかの腹立ちまぎれに)馬を虐待する場面は何度も見たが、女の子たちは自分がどんなに苦しくても馬のためならなんでもするような人たちだった。
 いや、正直に言おう。中にはそういう「献身的な私」、「がんばる私」に酔ってる人もいたのは確かだが、それは決して誰かにほめてもらおうとか、選手に選んでもらおうというような計算づくのものではなく、あくまで自分で自分に酔いしれる自己陶酔で、そういう「理想の自分」を持てること自体、私には一種の無垢さ、気高さの表れと思えた。(だいたいそういう気質がないと、スポーツ選手はのびないと思う) 私みたいな根性なしがこういう過酷な情況で2年間もがんばれたのも、「途方もなく馬が好きだったから」というのに加えて、彼女らに助けられ、彼女らのがんばりを見て発憤したからである。

表彰式の澤と、アメリカのキャプテン、ワンバック

 それで、かく言う私はと言うと、(これもおばあさんになった今だからこそ平気で言えることだが)外面こそ「学校一の美少女」とうたわれたけど、中味はスラムからやってきた(比喩じゃなく、中学が本当にスラムの荒れた学校だった)野良猫そのもので、こういう人種は本当に見たことも聞いたこともなかったから、純粋に驚いた。
 それで何を思ったかというと、「美しさって顔や体の美しさだけじゃないんだ。心の美しさもあるんだ」ということ。当たり前だと思われるかもしれないが、その生きた例証にはなかなかお目にかかれない。そんなわけで、彼女らの域には絶対に到達できないにしても、あれ以来、私も内面美女になれるよう努力してます。育ちの悪い私は、それでもしょっちゅう醜い素顔が顔を出しそうになるんだけど、そのつど必死で足で蹴飛ばしながら。
 ちなみに男どももいい反面教師になってくれた。私は男の子にちやほやされて育ったし、中学までは本当にすてきな男の子たちとしかつき合ったことがなかったので、世の中にはこういうクズ男もいるということを知ったのは、実にためになった。
 というわけで、心の内面が見えてくると、彼女らが私なんかとても手の届かない美少女に見えてくるんだわ。これも比喩じゃなくて本当の話。うまく説明できないのだが、物の考え方からしゃべり方から立ち居振る舞いまで、すべてが美少女(ならばそうあってほしいという理想像)そのものなら、顔なんかはネズミ男でも別に大した傷ではないということ。 

 私がこんなふうに思うようになったのは、その後いろんな女子大や短大で教えるようになって、ちょうどその逆の例をたくさん見せられたせいもある。つまり、顔だけでであとはなんにもないっていう例。
 ひと頃、「電車内で化粧する女性」が槍玉に挙がって、今でも眉をひそめる人は多いけど、そんなので驚いてちゃいけないっていうか、ああいう子は起きている間中、顔いじってるんだから。大学の授業中はもちろん、放課後、先生に誘われてお茶してる最中もだ(苦笑)。まあ、今は携帯いじってる時間も長いと思うが、今の子が携帯をいじってるのと同じか、それ以上の時間、顔をいじってる子も少なくない。中には、「一日中鏡で自分の顔見てても飽きない」と言った子もいた。
 それでも私の現役(教授)当時は、若い女の子の今ほど化粧濃くなかったから、今の子はどれだけ時間かけてるんだろうって感じ。あれだけ塗ったら親でもわからないよね(笑)。
 塗るよりもっとドラスティックな手段もある。今ごろになって芸能人の整形があれこれ言われてるようだが、男ってほんと鈍いっていうのか、身近にどれだけ整形がいるか知らないんだろうか? これは20年前の話だけど、底辺短大の女の子たちって、1年の夏休みが終わるとみんな顔が変わってる。本当に名前を聞かなきゃ誰が誰かもわからないレベル。どうやら、前から整形したくてたまらなかったのだが、さすがに親に言うと止められるし、田舎じゃ人目も怖い。だけど大学入って親元離れて、バイトでお金もできて、友達もみんなやるからそれっというので、(人に顔を合わせないですむ)長期休暇中にやるらしい。

 こういう話を聞くと事情に疎い男性は、そんだけ美容に手間暇かけるんならどれだけかわいいかと想像するかもしれないが、いやべつに(笑)。常識で考えればわかると思うが、生まれつきの美女はそんな手間一切かけなくてもきれいだからかけない。
 むしろそういう女の子たちは、自分がブスなうえに頭も悪くて、なんの取り柄もないことを自覚しているから、せめて「若い女」というエサがあるうちに男を捕まえて、一生の生活保障を手に入れようと必死なだけなのだ。
 ひどいことを言うと思うでしょ。でもこれは私の言葉じゃないの。本人の弁。もちろん言葉遣いは違うが、ほぼ本人の言った通り。
 ひどいどころか彼女らの先生であった私は、そういうこと言う子が本心から不憫で、「若さとセックス以外になんの取り柄もないなんて、思った時点で負けなのよ。そんな女は年取って性的魅力がなくなった時点で産業廃棄物にしかならないのよ。取り柄は自分で見つけたり作るもの。勉強でがんばってもいいし、仕事でがんばってもいいし、料理が上手というのでも、お年寄りや子供に優しいというのでも、なんでもいいから今のうちに自分の取り柄を見つけなさい」と、必死になって説いたのだが、「そうだね、先生の言うとおりにするよ」と言ってくれるのは、まだ多少なりとも頭のある子だけ、そうでない子はそもそも理解もできないという悲しい現実もあったのだが。

 すっかり話がそれてしまったが、なでしこJAPANのメンバーを見ていると、なぜか遠い日の馬術部の仲間を思い出した。比較にはならないかもしれないけれど、彼女らの不屈の闘志とか、我欲を捨てた頑張りとかがあの子たちを思い出させたのだ。
 そしてワールドカップの澤も本当に美しかった。その美しさが見えない男は本当にかわいそうとしか。
 女子サッカーをまったく見ない私でも澤さんの名前ぐらいは知っている。というか、「まだ現役でやってたのか!」と驚いたぐらい。その伝説的名選手が、ワールドカップで得点王でMVPって、すばらしすぎる。

 ただ、上の写真を見たとき、「ちっ、やっぱり決勝だけは見るんだった!」と歯噛みしたのはナイショ。私が「でっかくて強くておっかないおばさんフェチ」なのは知る人ぞ知る事実だが(ていうかいつも書いてるし)、アメリカの主将ワンバックを見てときめいてしまったので。つーか、この人本当に女? これだけでかいアメリカ人なのに胸ないじゃん!(こういう人の肉体欠陥を言うのもやめましょうね) ううむ、もともとないのでなかったら、筋トレとかでぎりぎりまで体脂肪落としてるからなくなっちゃったのかも。(もともとなかった私が、太ったとたん胸ができたんだから、逆もあるかも)
 いやー、好みだわ。見かけは怖いが、優しそうなところもいいし、試合後のコメントとかを見ても実に男らしい、じゃなかった女らしい。私としては顔はもう少し美人でも良かったんだけど。アメリカのFWのモーガンとGKのホープ・ソロはチアリーダー的美女だし(この手も嫌いじゃない)見所豊富だったのに惜しいことをした。

女子スポーツについて

 とかなんとか言いつつ、男子代表は欠かさず見てるのに、女子は決勝に進むまでワールドカップさえもまったく見ようとしなかったのも事実なんだけどね。
 申し訳ないけど、私の女子サッカーについての知識は数十年前で止まってたから、女子サッカーと聞いても、「足の短いチビの女の子が女走りでチョコチョコ走る」というイメージしかなかった。でもハイライトを見て驚きました。うまいじゃん! 男子も進歩したが、女子もちゃんと年々レベル上がってるんだなー。まあ、男子サッカーですら日本代表を見直したのはごく最近のことで、それまで思いっきりバカにしてたぐらいだから。、

 だからといって、今後はなでしこも見よう、とは思わないんだけどね。というのも、そもそも女子競技って見る習慣がないので。やる方は女の子だって何やったっていいんだよ。ただ見る気がしないだけ。もっともそれを言ったら、私はスポーツそのものをほとんど見ないんだけど(笑)。サッカーが稀有な例外というだけで。
 なんで女子スポーツを見ないかというと、レベルが男子と段違いというのもそうだけど、それ以前に、私がスポーツに求めるものとなんか違うとしか。だから、フィギュアスケート、シンクロ、新体操といった女子専用種目も見ない。それも昔は見てたんだけど、なんか小さい女の子の曲芸みたいになっちゃったので見る気が失せた。(上に書いたように、私の女の好みはロリの正反対なので)
 だからといって女子レスリングとか柔道にはさっぱり魅力を感じなくて、やっぱり見る気が起きないしね。なんというか、スポーツみたいなヤバンなものは男に任せて、女性はもうちょい知的な分野で実力を発揮してもらいたい。

 女子スポーツと言えば、女子ワールドカップ以来、男のサッカーファンの間では男女の力差についての議論が盛んなようだ。女子は代表でも男子の中学選抜に負けるレベルだとか、いや、男子のA代表でも大学チームに負けてるから大差ないとか。まあ、くらべるだけむだだけど、こういうのを聞くとちょっと優越感に浸ってしまうのは、私がやってた馬術というのは、あらゆるスポーツの中で唯一、男女の区別のない競技、しかもしばしば女性が男を負かしてしまう競技だからだ。
 まあ、実際のところ演技をするのは馬なんで当然と言えば当然ですが(笑)。むしろ女性は体重の軽さとか馬への当たりの柔らかさなんかで男より有利なぐらいなんだよね。

運の話

 サッカー史上、ただの一度も勝ったことのない相手から、初勝利を飾ったのがワールドカップの決勝だとか、ドラマチック満載の優勝だったが、私はそのわりに驚いていない。

 理由のひとつは日本の女子がこの世界ではかなりの強豪で、これまでのW杯でもかなりいいところへ行ってるのを知っていたせい。男子に較べると競技人口が圧倒的に少ないとか、女子にとってのワールドカップは最高の大会じゃないとか(五輪の方が重要らしい)、そういう野暮は言わないにしても、これまでもベスト4には残っているし、FIFA順位も日本女子は4位だからねえ。優勝しても不思議はなかったし、今年とは言わなくてもいずれ優勝するだろうとは思っていた。
 そうはいっても、これだけ大きい大会で優勝するには実力だけじゃなく運も味方に付ける必要がある。しかし、このところの日本代表の「マンガでしかあり得ないような劇的な快進撃」を見ていた者としては、これもその延長のように思えてしまう。というか、優勝のニュースを聞いて最初に思ったのは、「しまった! せっかくの運を女子に持って行かれてしまった!」ということ。
 とにかく、南アフリカワールドカップ以来の日本代表は異常な強運に恵まれていたので、私はそれが大一番で結実するのを密かに期待していたのだ。もちろんワールドカップ優勝なんて大それた望みは持たないが、この展開だとコパ・アメリカ(南アメリカの王者決定戦。日本は招待されていたのだが、大震災の影響で参加できなくなった)を制して二大陸王者に!というのは、ありえないことではないとさえ思っていた。
 そしたら地震のおかげでコパ参加はお流れ、そこへ女子が優勝したから、もしかして男子に行くはずだった大金星を女子がさらっていったのでは?と思ったのだ。だいたい、あの決勝戦の試合展開、「前半米のプレスにフルボッコされてもう駄目だなと思ってる内にgdgdプレイでなんやかんや同点に追いついて取られて取り返して延長凌いでPK合戦でカイホリが奇跡の3セーブで日本優勝」(私は見てないので2ちゃんねるから引用)、なんかすごいデジャヴっていうか、それってそっくりな場面がアジアカップでなかったっけ?
 だから、これで男子は運が落ちて、もとのグダグタの日本に戻るというのを最も警戒してたんだが、こないだの韓国戦を見ると、「ありえない強運」はまだ続いてるな。でも本当にツキ過ぎてこわい。できたらそういう運は2014年のブラジル本大会まで取っておいてほしいんだが‥‥

 でもやっぱり振り返ってみるに、この年に男女のサッカーが栄光を勝ち取ったというのは、大きな意味があるね。なにしろあの地震があったからね。普通のサッカーの勝利の栄誉だけでない、国民を元気づけ、日本の不屈の底力を世界に知らしめたという点では、単なる優勝だけではない、大きな価値のある勝利だった。本当におめでとう!

蛇足

 せっかく感動的に終わったのに、例によってまた言わずもがなのことを。

 あの「なでしこJAPAN」っていうニックネーム、なんとかならないの? そりゃ代表にはよくニックネームがついてるし、男子も「サムライJAPAN」とは呼ばれてるけどさ。ときには「落ち武者JAPAN」とか「足軽JAPAN」なんてバカにもされるが、少なくともサムライならまだ強そうなイメージがあるからいい。
 何がいやって、「なでしこ」とサッカーってなんの関係もなさすぎる! 華道部の代表ならともかく、サッカーなんだからもっと強そうとか早そうとかそういうイメージの言葉にしてほしかった。というか、どうせこんなのJFAの幹部のオヤジが、オヤジセンスで選んだに決まってるんだが。
 しかも、男子は普通に日本代表とかA代表とか呼ばれてるのに、女子はまるでなでしこがチーム名であるかのように、なでしこなでしこ呼ばれてるのも神経を逆撫でする。ときにはメンバー1人1人までなでしこ呼ばわりされてるし。

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