このページのいちばん下へ

サイト内検索 

2011年4月2日 土曜日

身辺雑記

冷蔵庫買い換えで大騒ぎ 【前編】

(ここはぜひとも写真を載せたかったんですがね。あいにくうちはデジカメも壊れてるので、惨状は想像だけしてください)

 いやー、疲れた。もう死にそう。ここ1週間の重労働で腰も膝も足も火がついたように痛くてギタギタで。

 発端は冷蔵庫を買ったこと。自慢じゃないがやむをえずド貧乏を貫いている我が家では、大型家電なんてものは18年前、ここに引っ越してきたとき買って以来、ずっとそれを使い続けている。(もちろんすべて新調したわけじゃなく、多くは引っ越し前から持っていたのでもっと古い) つまりパソコンと周辺機器(こればっかりは買い換えないことには仕事にも遊びに差し支えるので)と、AV機器の一部と、掃除機(なぜか掃除機は好きでよく買っちゃう)を除けば、いちばん新しい電気製品でも18年ものということ。
 いや、すべてじゃないな。電子レンジは去年買い換えたから。これなんか中古を友達からもらったので、どれだけ古いのか想像もつかない。それがガガガガゴゴゴゴゴという恐ろしい音を立てるようになったので、爆発しそうでこわいから買い換えた。だけど、爆発の恐れのないものは壊れても使い続けているから、うちの家電製品はすべて壊れている、という話は前にもした。
 ほんとは去年、エコポイントが使えるときに全部まとめて買い換えようと思ったんだけどね。二度の海外旅行でそれもパー。

 でもさすがに、これだけ暖かくなってくると、食料品が片っ端から腐るので、冷蔵庫は買わなきゃだめかと‥‥。うちの冷蔵庫はなぜか、動いたり止まったりが完全にランダムで、温度調節も一切きかず、一夜にして何もかもカチンカチンに凍ってたり、逆に冷凍食品がぜんぶ溶けてたりするんです。だから、冬の寒いうちは、冷凍食品以外は外に出しておいたほうが安全というわけで、部屋の中に置いてたんだけど、(ベランダに出すと、日当たりが良すぎてあっという間に腐ってしまう) さすがに室内では腐るようになってきたので(苦笑)。ていうか、冷蔵庫に入れないならなんのために冷蔵庫があるのかと(苦笑)。
 実はそれでもこれまではあんまり困らなかったんですよ。隣が大きなスーパーで、夜遅くまで開いていたから、「ここがうちの冷蔵庫」なんてうそぶいていたぐらいで。腐りやすいものは、買い溜めせずに、使う分だけ買えばよかったのだ。ところが、この地震で閉店時間は早まるし、店の棚は(もうだいぶ回復してきたが、ものによっては)空っぽだし、まだいつなんどき大きな余震が来るかもわからないのに、備蓄食糧がまったくないのもすごく不安。

 そこで一大決心をして、冷蔵庫を買う決意をしました。

 って、たかが冷蔵庫で何を騒いでいるのかと思うでしょ。いや、冷蔵庫買うぐらいの金はまだなんとかなるので、問題はお金じゃないんです。冷蔵庫をキッチンまで搬入するための道を作るのに要する、純粋な労力の問題なんです!
 うちは縦に細長い作りで、それも玄関から長い廊下があって、その廊下の突き当たりに2LDKがくっついてるという変な構造。(だから床面積のわりに居住空間は狭い) そこでどうせひとりが通れる隙間さえあればいい廊下は、すっかり物置と化して、大量の本や雑誌やレコード(LP盤)の入った段ボール箱が天井近くまで積まれていたのだ。
 震災の時はこれが全部崩れて、通り道の復旧にも苦労したのだが、今度はもっとひどい。単に積み直すだけじゃなく、これだけの本と段ボール箱のすべてを他の部屋に移動しなくては、冷蔵庫を運び出すことも運び込むこともできない。で、他の部屋というのがどこも足の踏み場もないのである。つまり、廊下を空けるにはまず他の部屋の中味を整理しなくてはならない。
 どっちかというと、大型家電や家具の買い換えを控えていたのは、この作業の大変さがわかっていたからというせいもある。それを見越してブックオフに本500冊売ったんだけどねえ。まるっきり焼け石に水でした。

 とにかく買うことに決めたんだから、今さら泣き言いってもしょうがない。というわけで、ひたすら瓦礫、じゃなかった、本の除去作業にかかりました。そのためには他の部屋を整理、っていうか、要するに物をどんどん上に積み上げて場所作るだけですけどね。あーあ、地震のあと、さすがにこわくなって、せっかく居住空間を犠牲にしてまで低くした山が、前より高くなっちゃったよ。
 というのも、たかが廊下といっても、ぎっしり積み上げると相当なものが入るのだ。自分でもこんなに入ってたのかとあきれるぐらい。廊下の荷物だけで、6畳一間が軽く埋まる分量だ。それでもせっせと運んで、とうとう廊下を空けました。
 おかげで、以前からどこへ行っても人ひとりぶんの通り道しかなかった家が、とうとうその通り道すらなくなり、よっこらしょと山をまたいで、かろうじて足を置くスペースしか残らない。狭いのに慣れてる私でもこれはいくらなんでも住みにくい! というか、今度地震が来たら本気で死ぬ!

 とにかく急いで冷蔵庫買って、廊下を元に戻さなきゃ生活できない、ていうか、このまま仕事始まったらえらいことになる。そこで先週の週末、秋葉原へ行って来ました。最近は、家電もネット通販で買う方が安いし品物も豊富なんだけどね、これだけの大物はやっぱり自分の目で見ないと買えない。

 実はほしいタイプの冷蔵庫はもう決まっていた。とにかく冷凍室のでかいやつ。うちの冷蔵庫は(ちゃんと動いていたころは)冷蔵室はバターと牛乳ぐらいしか入ってないのに、冷凍室はいつも満杯だったから。というのも、食材は1週間ぶん買って、ぜんぶ一気に料理して、作った料理はすべて冷凍しちゃう習慣だったから。冷凍スペースが足りなくて、仕切りとか棚とか全部取っ払って、裸にしてもまだ足りなかったぐらい。
 でも最近は、冷凍室が冷蔵室と同じぐらい大きいような冷蔵庫があるじゃない。そういうのがぜひほしかった。あとはデザインかな。とにかく狭いLDKだから、大きな冷蔵庫はすごい目立つので、気に入らない色やデザインのものは置く気がしない。

 実は今ある冷蔵庫はかなりのお気に入りだったのだ。当時としては最先端モデルだったし、値段も高かったので。当時は倒立型と言ったと思うんだけど、冷蔵室が冷凍室の上にあるタイプって、これがハシリだったと思うんだよね。今はそれが普通になったけど、昔は冷凍室がてっぺんにあるのが普通だったの。今となっては冷凍室の方をよく使う私は、その方が便利だったと思うのだが。
 冷蔵庫と言えばに白があたりまえだった当時に、濃いネイビーブルーの色もおしゃれだと思った。
 ただ、エコなんて言葉すらなかった時代の製品だから、電気はめっちゃくちゃ食った。買うときも、「この手は電気食いますよ」と脅されたぐらいで。
 排熱板が背面についているのが普通だった時代に、側面から排熱するタイプもめずらしかった。(これも今はたいていそうなってる。でないと壁にくっつけらないものね) その代わり、(たぶん壊れてるせいだと思うが)この発熱量がすさまじい。夏は表面で目玉焼きが焼けるレベルで、熱くて触れないばかりか、部屋がストーブたいたぐらいの暑さになる。冬は冷蔵庫とパソコンだけで十分暖まるので、まったく暖房入らずでありがたいけど。
 それに騒音がすさまじい。これもどっかが壊れてるんだと思うが、隣の部屋に寝ていても、ダダダダダ!と道路工事なみの音がして、うるさくて眠れないぐらい。
 まあ、そんなだから、買い換えないわけにはいかなかったのだが、我ながらよくまあ、これだけ我慢したもんだ。

 もうここまで来て、わずかな値引きの差なんかどうでもいいし、在庫があってチャッチャと配送してくれるところなら、買うのはどこでもよかった。秋葉原に来たのは、単にうちから一番近い大型家電店はここしかないから。
 しかしねえ、秋葉原も幼いころからの私の遊び場なのに、なんか近年は、来るごとにいやな町になっていくね。今回来て気がついたのは、「そもそも家電店なんてほとんど残ってないじゃん!」ということ。家電なんてめったに買わないので気づかなかったが、今ある電気屋はパソコン関係ばかり、そもそも電気と関係ないおたくショップも猛烈な勢いで増えているし。昔は、このパソコンショップがすべてオーディオショップだったんですがねえ。まあ、時代は変わるからしかたがないが。そのくせ、あの闇市みたいな部品屋だけは変わらず残ってるあたりが秋葉原。
 とにかく家電店なんて、昔から駅前にあるオノデン、ラオックスぐらいじゃないさ。これまた昔は、冷蔵庫や洗濯機を売る店が軒を並べていたのに。「大型店で買うのはバカ、安く買いたければ裏通りへ」というテクももう使えないなー。裏通りにあるのはパーツ屋だけだし。家電がだめになったのは、やっぱり通販や郊外の大型店に客を奪われたんでしょうなあ。

 とりあえず、新しくできたでっかいヨドバシへ行ってみる。ここでいちおう価格チェックして、基準にするつもり。それからオノデンとラオックスに行ってみたが、ラオックスなんて冷蔵庫はもちろん、家電自体ほとんど置いてないじゃない。なんとまあ、世の中は変わったものだ。もう秋葉原は家電を買うところじゃないのか。
 オノデンはいちおう種類はけっこうあって、値段もヨドバシよりずっと安い。ていうか、同じ型番の冷蔵庫なのに、ヨドバシで98,000円してたものが、こっちじゃ62,800円じゃない。こっちは配送料無料なのに、ヨドバシはしっかり金取るし。ヨドバシ高すぎ! なのになんであんなに客入ってるんだ? (オノデンもラオックスもほとんど客いなかった)
 もうここで迷ってもしょうがないのでオノデンで買うことにした。冷凍室が大きいタイプはSanyoと三菱のがあった。三菱のほうがデザインは洗練されているが、容量が少なすぎる気がした。三菱の大きい方には自動製氷とかのいらないものがついてるし、値段も割高。あと、三菱はなんかドアが軽くて薄っぺらな感じで、Sanyoのほうが重厚でしっかり閉まる感じがした。こういうのはやっぱり通販じゃわからないし、毎日使ってると気になる部分。
 結局Sanyoのにした。サイズ的には今使ってるのとほとんど同じなのだが、野菜室がなく(これも冷蔵室で十分なので私はいらない)、そのぶん冷凍庫が広い。色はダークブラウンで、これもなかなか落ち着いた色でよい。型落ちだが、18年前のに較べたら1年やそこらの違いはどうでもいいし(笑)。

 今の時期だから配達は遅くなるかと思ったら、2日後には配達してもらえた。あー、これでやっと部屋いっぱいの本も元に戻せる。
 それでワクワクして古いのと置き換えたら、やっぱりすてき! 前のだって(少なくとも外側は)きれいに使ってたのに、これに変えただけで、部屋がそこだけ光り輝いて見える、のは、周囲がどれだけボロっちくて汚いかの証明に他ならないんだけど(笑)。色もむしろブルーより落ち着いてきれいだし、音なんか道路工事の代わりに小川のせせらぎ程度だし、(思えば、最初のも買った当時はそうだった)、横もぜんぜん熱くならないのに、中はしっかり冷えてるし。あーん、やっぱり新品はいいよー。

 とまあ、それはいいんだが、冷蔵庫のドアがつかえて開かない!

 なんでこういうことになったかというと、まず、うちのキッチンの構造から説明しないと。キッチンというのもおこがましくて、実際はLDKの片隅の小さなへこみにすぎないんだけど、その正面が流しとコンロで、右の壁に冷蔵庫、左の壁にレンジ台代わりの古いパソコンラックを向かい合わせに置いてたのね。(これがすべてで、キッチンカウンターなんていうしゃれたものはない!)
 ところが新しい冷蔵庫が微妙に以前より奥行きがあったみたい。冷蔵庫の奥行きなんてみんな同じだと思って計ってもいなかったよ。おまけにこのパソコンラックが無駄にでかくて、しかもデスク部分がスライド式じゃなく固定だから、物はたくさん置けるが、邪魔でしょうがないとは前から思ってたが、そこに冷蔵庫のドアがぶつかって完全に開かない。
 特に冷凍室は、前のは引き出し式で上から入れるタイプだったので、半開きでも大丈夫だったが、新しいのはドア式でしかもバスケットを積み重ねたような構造だから、出し入れはほとんど不可能。

 くそー! こうなったらレンジ台も買い換えだ! このパソコンデスクは元々捨てるつもりだったやつの再利用だから、もう掃除のしようがないほど古くて汚くて、ただでさえ薄汚いうちの美観を大いに損ねてたやつだから。だいたい、でかくてたくさん物が置けるといっても、もともとが収納家具じゃないので、乗せた小物がすぐにバラバラ落ちて、割れたり床を汚したりで大変だったんだ。これをちゃんとしたレンジ台にしたら、どれだけ片づいて使いやすいか。
 そこでレンジ台を新しく買うにあたっても、買う前からちゃんとイメージはできていた。

1.安物の家具を買うな!

 家電製品が古いと自慢したが、うちの家具も相当な骨董品。骨董というより単なる粗大ゴミですが。家具こそ買ってないもんなー。就職したばかりで貧しかった25年前、初めてのアパート暮らしのために、ダイエーで適当に間に合わせで買った家具(笑)と、あとは前の居住者が、「捨てるつもりだけど、欲しいならあげる」というのを喜んで頂いた家具ばかり。ベッドなんか実家で暮らしていたころから使ってたものだから、たぶん30年もので、スプリングなんか飛び出してる(笑)。
 だけど、本人はそれがいやでいやでしょうがない。だって私、シムピープルをあれだけやり込んだぐらいで、インテリアや家具には特別強い興味があるし、(少なくともシムの世界では)センスがあるってことになってるんですよ。ゲームの中ではあんなおしゃれな豪邸に住んでいるのに、現実にはこんなゴミ溜めに住まなきゃならないなんて、なんの因果だよ!
 うちで唯一気に入ってる家具は、地震の話で書いた本棚と、いまこれを書くのに使っているSONYのデスク(ソニーが木製家具作ってるなんて知らなかったでしょ。スピーカーボックスの技術を流用したという宣伝文句だった)と、つい衝動買いしてしまったアンティーク家具のレプリカのイタリア製ダイニングセットだけ。(買う前からわかってたんだけど、うちには不釣り合いすぎる。すてきなんだけど)

 で、何が言いたいかというと、家具なんてそうそう買い換えるものじゃないし、まして私の年になれば、もしかして今後一生使うかもしれない。ダイエーの5千円の家具と、まともな家具屋の5万円の家具は、品質でも使い勝手でも確実に10倍以上の差があるし、醜い家具を毎日見て毎日不快な思いをするのと、美しい家具を毎日見て毎日幸せな思いをすることの差は、積もり積もればどれほど開くかわからないから、買うなら安物は買うなということ。

 たかがレンジ台1個買うのにすごい騒ぎ(笑)。
 でも本当言って、できるものなら家中の家具は全部買い換えたい。ていうか、このマンション自体買い換えたいが、それはできないからせめてレンジ台ぐらいと思うわけです。

2.収納がたくさんできるやつ

 とにかく、床に散らばってるなんじゃもんじゃが少しでも減れば減るだけ、私の生活の質は確実に向上する。そのためには収納場所はいくらあっても足りない。どうせ買うならでっかいの、天井まであるぐらいの高いのがいい。普通だと圧迫感があるとかで背の高い家具は嫌われるが、どっちみちなんでも天井まで積まないとならないうちでは関係ないし、少しでも床が見えるだけで広々する。このLDKは2辺が作りつけのユニット家具だから、引っ越してきた当初は収納場所なんてあり余ってたんだが‥‥

3.背面が開いてるやつ

 レンジ台がある場所の壁には、インターフォンの電話機と電灯のスイッチが、ひどく半端な高さについている。せめて壁の端っこならいいのに、端ですらないし。パソコンラックだと素通しだから、隙間に手を入れてスイッチをいじることができたのだが、レンジ台でも背面の壁がないやつでないと。

 このぐらいの条件は簡単に満たせると思っていた。探し始めるまでは。

 まずは家具屋を探さなくちゃ。そういや、町の家具屋というのも町の電気屋といっしょに消滅してしまったな。これも通販と郊外店のせいだと思うが。
 うちの近所で家具屋と言ったら、島忠ぐらいしかない。そこでさっそく島忠へ。ここはかなり大きいんだが、ぜんぜん思ったようなのがない。あとはリサイクルショップだけだなあ。でも案外そういうところに掘り出し物があるから。中古だから値段も安いし。それで周辺のリサイクルショップ(これは爆発的に増えた)をまわって歩いたんだが、ここにもぜんぜんない。というか、安物だったり、ひどく汚れてたりして、これなら新品買った方がまし。

 もうしょうがないから、今度はウェブでしらみつぶしに探した。それでわかったのは、私が求めるようなタイプのレンジ台はまずないってこと。そもそも背面が開いたやつがない。強度の問題なんだろうか。確かにそういうタイプは触るとグラグラしてなんか不安定だった。地震のあとにこんなの買えない!  たまにいいのがあったと思うと、ちょうど電話やスイッチのある高さに固定棚が付いてる。せめて棚が可動ならなんとかなるのに!
 むしろ電子レンジや炊飯器なんて大量の蒸気が出るから背面がないほうがいいと思うのだが。その蒸気の問題を解消するため、どの製品もレンジを置くところはスライド式で外に引っ張り出せるようになっている。これも本末転倒としか。そもそも、その引っ張り出す空間がないからレンジ台買おうとしているのに。おまけにこのタイプのスライド棚ってすぐに壊れるんだ。(あとから思いついたが、これって壁面を蒸気から守るためだったのね。うちはどうせ壁にくっつけられないから関係なかったけど)
 収納面でもあまりいいのがない。でかいやつでも、引き出しがちょっぴりしかなかったり。レンジ台と言っても、うちは電子レンジの他は小さいトースターがあるだけで、炊飯器も魔法瓶も持ってないから、電気製品の置き場より物入れがほしいんだよね。ただの棚は埃や汚れがたまってしょうがないから、きっちりドアの閉まる収納がほしかったのに。
 あと、米びつがついてたり、ゴミの収納がついてたりするのも無駄でいらないのに、そういうのばっかりだし。

 ならば発想を切り換えて、レンジ台じゃない、普通の収納家具を買って、その上にレンジを乗せればいいじゃない。120cm(スイッチがだいたいこの高さなので)以下の高さのを買えば、スイッチにも手が伸ばせるし。
 したらばこれがまたない(笑)。だいたい、キッチンのカウンターや収納はほとんどすべてが普通のキッチンカウンター・サイズの80cm前後の高さなんだな。これだと電子レンジを置いたら低すぎて中が見えない。(今はちょうど目の高さでとても見やすい)
 それでも2日間ネットとにらめっこして、候補を20ばかりピックアップした。しかし最終的に思ったのは、やっぱり家具は通販なんかじゃ買えねー!

 理由は第一に、商品写真がまったくあてにならないこと。(たとえばCDとかプリンタのインクみたいに)買うものが決まっていて、他の選択肢がないなら通販もいい。だけど、家具とか洋服みたいに色も形も大きさも無限のバラエティがあるものを通販で買う人の気が知れない。
 早い話が、家具屋で実物を見て、それといっしょに置いてあるカタログの写真を見比べると、デザインも色もサイズの印象まで、まるで違うのに驚く。写真はすばらしいのに実物はすごい安っぽいこともあれば、逆に写真では見るからにヘボいのに実物はすごく高級感があったりするからわからない。色は白と黒以外は、写真じゃまったくわからないと言っていいし、上に書いたようなドアを開閉したときの感触なんかもかなり重要なのにわからない。
 それで届いたあとで気に入らないと思ったって、家具みたいにでかいものは返品も容易じゃないし、条件によっては返品もできない。

 おまけに、通販サイトじゃ寸法さえきちんと書いてない! 全体の寸法があっても、こちらが知りたいのはたとえば棚板までの高さだったりするのに、それがないことが多いのだ。そもそも通販サイトって、サイトデザインが死ぬほど醜い。ページには不要な情報や広告が満ちあふれていて、見にくいったらない。アダルトサイトじゃあるまいし、関係ない広告を山ほど見ないとかんじんの製品情報に行き着けないってなんなのよ!
 さらに! サイトを巡っていて気づいたのは、通販は「お客様による組み立て」が多いこと。これダメ、絶対! したがって、、

4.組み立て式でない完成品であること

は絶対条件。
 非力で超不器用なうえにマニュアルを絶対読まない私みたいな人間には鬼門なんだよ、これが(笑)。ネジが途中で足りなくなったり余ったり、入るはずの板がどうしても入らなかったりして、結局壊してしまったことも(笑)。このパソコンラックも組み立てだったのだが、これ作るまでにどれだけ苦労したことか。それも母と2人がかりだったのに、1人でなんて絶対無理。あげくの果ては、できたものがグラグラですぐにつぶれそうだったりする。
 IKEAは日大行く途中にあるし、よくカタログが入ってるんだが、あれは最初から除外してたのも、あそこはすべてDIYだから。組み立てサービスもあるようだが、べらぼうな手数料(価格の2割って、10万のキャビネットなら2万かよ!)取るし。だいたいIKEAってたいしてデザイン良くもないのに高すぎ。
 そのせいか、組み立て代行サービスなんて業者も生まれているらしい。それもチェックしてみたが、料金はともかく、そんなのまた別に頼んで来てもらう日を調整したりするのもめんどくさいし、そもそもあんまり家に人を入れたくないし、つーか、そもそもうちには組み立てに使えるスペースなんかないってことを忘れてた(笑)。

 他にも通販サイトって、知りたいことがちゃんと書いてない。下取りはしてくれるのかとか、搬入はどこまでやってくれるのかとか。これも店によっては玄関までなんて書いてあったり、トラックからの荷下ろしに手を貸せなんてところもあった。小さいラックぐらいならまだなんとかなるが、冷蔵庫クラスを玄関に置いて行かれても、これまた1人じゃどうにもならないよ。書いてないなら中まで持ってきてくれるのかどうかもわからないし。
 ていうか、電気製品にしろ、家具にしろ、昔店から買っていた時代なら、設置から微調整まですべて店の人がやってくれるのは当然だったのに、なんか通販ってセコい。それなら多少高くてもやっぱり実店舗のほうがいい。

 というわけで、2日もつぶしてバカみたいだが、通販やめ! やっぱり家具屋で探すことにする。とはいえ、大きい家具屋なんてどこにあるんだ? 大塚家具ってのが有名で、有明本社のショールームはうちからも近いけど、なんかうさん臭いし、私は基本的に大々的に宣伝してるものはすべて詐欺だと思うことにしているので、やめる。
 あとうちから近くて大型店が揃ってるのはやっぱり千葉方面か。東西線や京葉線の沿線にもけっこうあるようだが、どこも駅から遠くて車がないとちょっと無理。そこでネットで調べたら、千葉工大のそばの東京インテリア家具というのが超大型店と書いてある。京葉線なら1本で行けるから行ってみるか。

 というわけで、今日はその店に行ってみた。しかし京葉線の沿線って、うちからはそんなに距離ないのに、やっぱり別世界だといつも思う。とにかくだだっ広くて、何にもないところに、ドカーンとでかいモールやアウトレットが建っていて、それ以外は本当に何にもない。飲食店すらほとんどなくて、コンビニとマクドナルドと立ち食いそばぐらいしかない(笑)。それで人はまばら(笑)。舞浜だけは違うかもしれないけど。
 さすがに土曜日は店の中はけっこう人入ってたけど、通りは無人でゴーストタウンみたいなのは、やっぱりみんな車で来てるからか。おもしろいなー。うちの周辺で車を持っている人なんてまずいない(うちのマンションも150世帯以上が入居しているのに、居住者用の駐車場は5台ぶんしかない)のに、川を渡っただけで突然自動車文化圏に入るんだよね。実際、千葉では車がないとやっていけないし。
 店は確かに大きいが、売ってるもの自体は通販や近所の家具屋で見たのと大差ないなー、というより、そもそもどこでも同じようなものしか作ってないんだな。中でひとつだけ、気に入ったレンジ台を見つけたのだが、高さが124cm。くーっ、これでは電気のスイッチにかぶさってしまって使えない。それ以外は、コンパクトだけど使いやすそうで、私が思い描いていた通りのデザインなんだけどなー。お値段も2万5千円で手頃だし。たった4cmのためにあきらめなきゃならんのか。
 もうひとつ、120cmよりちょっと低くていいのがあったんだけど、それは民芸調っていうのか、木彫りの模様がついてて、これは好みでもないし、まったく部屋に合わなすぎる。値段も7万もするし。
 それにもめげずに広い店内をくまなく見て、やっぱりだめだったとあきらめて帰ろうとして、また最初のレンジ台のところへ戻ってきてしまう。やっぱりこれほしい! ええい、買っちまえ!という勢いで買ってしまった。ていうか、なんなの? これこそ本末転倒っていうか、スイッチが隠れるのはダメなんじゃなかったの? でもこういうときは勢いなので、数cmぐらいなんとかなるだろと思ってる。なんとかならないから、ちゃんと測って行ってるのに。

 案の定、家に帰ってから何度も巻き尺で計り直して頭を抱えた。うーん、どうやっても無理だ。スイッチの位置を変えることもできるだろうが、それにはまた電気屋だか大工だかを頼まなきゃならないし。いっそ壁スイッチ使うのやめるか。ダイニングの電気は紐でも付けられるし。なんてめちゃくちゃなことを考えた末、「冷蔵庫と位置を交換してみたらどうだろう?」と思いつく。冷蔵庫はどうせ壁にはきっちりくっつけられないんだから、隙間から手を入れてオンオフすればいいだけじゃない?
 そこでまだ汗だくになって場所を空け、冷蔵庫を押したり引いたりして反対側に引きずっていく。そしたらピタッとはまるじゃないか。えーっ! 確か以前も同じこと試して、流しの前が狭くなるからだめだと結論したはずなのに。ハイ、実際そうなんですね。だけど、その当時とくらべ、あまりに狭くて不便な暮らしに慣れてしまったので、流しの前が狭苦しいぐらい、なんとも思わなくなっただけなんですね。
 ガーン。それじゃ今までの苦労は何のために。ていうか、スイッチ問題がなければ、レンジラックなんてどんな形でも良かったのに。まあ、反対側の壁にはコンセント類があるからそうもいかないんだけどね。それにしても買いに行く前に気づけよって感じ。

 おっと、買ったはいいけど、その前にこのパソコンラック捨てなきゃ。東京は粗大ゴミ捨てるのが死ぬほど面倒な上に、日の指定もできないし、下手すると、ほんとに家から出られなくなってしまう。そこであわてて清掃局にも電話。8日に取りに来てもらう予約を取り付ける。ラックの配達は12日。それまでこのままじゃ暮らせないからまた本の一部を廊下へ運ぶ。8日にはまた部屋に入れなくちゃならないし、すべてが終わったらまた廊下に戻すって、なんかだんだんシシュフォスの気分になってきましたよ。
 これでレンジ台入れてみたら、また入らないとかいうスラップスティックになるのがこわい。が、そうやって玉突き式に全部買い換えられたら、それはそれでけっこううれしいような気もしてきた。

 だいたい、買い換えが必要というか、もうすぐ動かなくなるのは必定という電気製品がうちにはまだまだあるし、考えてみたら地デジがどうとかでテレビも買い換える必要があるんだった。夏前にはエアコンもなんとかしたいし。
 で、問題は部屋いっぱいに詰まった本をどうするかだ。そこで私は一大決心をすることになるのだが、その話は日をあらためて。

 このページのいちばん上に戻る

ひとりごと日記トップに戻る

inserted by FC2 system