時事・身辺雑記
だんだん地震とはあまり関係のない話題になってきますが。
うちはまだ震災後の後片付けが終わらない(泣)。こんなの、被災地の方々の苦労にくらべればどうってことない悩みですみませんが。何が悪いって、本などを片付けながら、つい読んでしまうのが悪いのよね。本好きの人なら誰でも体験あると思うけど。
あと、揃えてる雑誌のバックナンバーの、1冊だけが見つからなくて家中捜しまわったりしていると、一日やっても山ひとつも消化できない。(そういう本の山が百ぐらいあるんです)
とうとう頭に来て、っていうか、これ放置しておくと、次の大地震が来たとき本当に死ぬような気がして、大量の本をブックオフに売り払った。大量と言っても段ボール箱にたった11個だから焼け石に水だけど。いや、これだけ箱に詰めたときはすごい減ったような気がしたんだけど、いざ運び出してみると別に減ってないというか、本棚の前に山積みになってた山が少し低くなっただけ。むしろ高く積むのは危険というのがわかったので、今はなるべく平積みにしているおかげで、スペースは前より狭くなってしまった。
これまで私はめったなことでは本やCDを売ったことがない。ひとつには、そもそも売るような駄作は買わないことを心がけているからだし、もうひとつには根がコレクターなので、ゴミでもなかなか捨てられないため。
でも、さすがにこれだけ長年本を買い続けていると、ゴミもたまってくるもので、とりあえず、今日売ったのはたぶんもう二度と読まないし、本としても特に価値がない本だけ。特に小説なんかは読んでみるまでわからなくて、当たり外れが激しすぎるからね。
実は地震前から本は売るつもりで、その11箱の段ボールを玄関脇に天井まで積み上げてあったのだが、当然のように崩れて、一部の箱が破れ、あたり一面に本が散乱してえらい目にあいました。ふーむ、あれだけの重さのものがあれだけの高さから落ちると、段ボール箱でも破けるんだ。危ないから早く片付けたいんだけど、時期が時期だから出張買い取り来てもらえないかと思ったが、電話したらわりとすぐに来てくれた。これは便利だ。
もちろんブックオフだから、買い取り金額はまったく期待できない。しかしむしろ私としては、これだけの本を捨てる労力を思えば、玄関まで取りに来てくれるだけでも1000円ぐらい払ってもいいぐらいだ。そもそも本当に価値のある本はブックオフなんかじゃ売らないし。
わりといい値段で売れるCDと違って、古書の買い取り価格は専門書店でもひどいもんです。定価5000円の専門書でも50円とか。それで店ではそれを3000円ぐらいで売るんだから。だから暇があればヤフオクで売る方がずっとましなのもわかってるが、(それで実際、売れないだろうと思うような本でも意外と売れる)、これまた300冊とかの本を1冊ずつ売る手間を考えればブックオフの方がましということになる。
あー、しかしあとまだ段ボール10箱は売らなきゃならない本があるんだよな。(その選別作業にまた手がかかるのでやってない) それで、人間らしい暮らしをするには、そのあとまだ50箱ぐらいは売らなきゃ無理だ。(今は足をのばせるスペースもなく、掃除機かけるスペースもない。家にいるだけでエコノミー症候群になるレベル) 考えただけで頭が痛い。だからもう本は極力買わないことにしているのだが、禁煙したら少しお小遣いが余るようになったので、ついまた買ってしまう。
それで疲れ切って腰を下ろし、夕刊を広げてゲゲゲっ!とのけぞった。またあの特大見出しで、「福島原発制御困難」、「放射能大量飛散の恐れ」とある。「最悪の事態に備えを」という見出しの下には、「今後、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故と比較して語られることになる」という記述も! ああー、いよいよ日本終了のお知らせか。
と意気消沈してテレビをつけたら、なんかお気楽なバラエティとかやってますけど‥‥あわてて、もう一度新聞をよく見ると、3月15日付けの夕刊でした(笑)。
なんだよー、脅かしやがって。本の山にまぎれこんで読むのを忘れていた新聞が出てきただけだった。しかし、今にして思うと、15日の時点じゃこんな悲観的な状況だったのか? テレビの解説じゃ、原子炉の型が違うから、たとえ大破してもチェルノブイリのようなことにはならないと言ってたが、この記事はチェルノブイリ級と断言してるぞ。
裏面には放射線から身を守る方法なんかがこと細かに書かれていて、言っちゃ悪いが、ずいぶん恐怖感をあおる作りだなあ。
もちろん警戒するに越したことはないが、私個人はまったく気にしてないです。ほうれん草なんて生でバリバリ食ってるし。菜っぱではほうれん草がいちばん好きなのよね。肉厚で甘くておいしいし、アクも気にならないので、サラダで一度に一把食べちゃう(笑)。それでもきっとタバコほどの害もないから。それに、前にも書いたが、私ら昭和の子供は、小さいころからありとあらゆる毒物摂取して育ってるから、ちょっとやそっとの毒じゃ今さら変わりないし。
地震から10日たった21日にスーパーに行ったら、もうほとんどの商品が戻ってきていた。500mlなら水もあるし。買い占めパニックはおさまったみたいね。パン屋も平常営業していた。ただ、トイレットペーパーとティッシュは見ている前でみるみる売り切れて行ったけど。
やっぱり今、東京でいちばん足りないのはガソリンですかね。私は車に乗らないからよくわからないけど、東京ではガソリンスタンドそのものがどんどん減っている最中なので、よけい大変なんじゃないかと。
ただ、この時期に(身障者とかは別として)都内で自家用車乗ってるやつなんて、それこそ非国民扱いしていいと思う。まったく必要ないだろ。ていうか、23区内は平時でも自家用車乗り入れ禁止にしていいよ。
田舎は車がないとどうしようもないとは言うけど、田舎の人って500メートル離れた店へ買い物に行くんでも車で行くってほんと? 都会で車乗ってる奴を観察してると、ちょっとタバコ買いに行くにも車乗ってくから本当なんじゃないかと思ってしまう。都会人のほうがよく歩くというのは本当らしい。なにしろ地下鉄の乗り換えだけでも10分歩いたりすることはよくあるし、通勤だって駅から徒歩20分とかデフォですからね。
町は相変わらず真っ暗なまま。(停電じゃなく節電) これまでもなんかあるごとに節電節電と言ってるが、今回ほどガチだったことはない。うちの隣のスーパーなんか、暗すぎて商品のラベルが読めないぐらい。これは極端かもしれないが、これまでの日本の照明が明るすぎて変だったんだから、これぐらいしてもいいよね。
そもそも今はそこらの店でもやってる、「閉店後も店内の灯りをこうこうと付けておく」ってやつ、私がこれを初めて見たのは、青山あたりのブティックで、そのときは「へえー、都会っぽくてかっこいい」と思ったものだが、中小スーパーでそんなことやる意味はまったくないのでやめていい。いちおう防犯面では役立つかもしれないが、ここらの通りは人通りも多いし、街灯明るいから関係ないし。
従来は喉もと過ぎればという感じで、節電もすぐに元の木阿弥に戻ってたが、今度はぜひ続けてほしいものである。でもって、くれぐれも夏に停電なんていう悪夢が起きないようにしてほしい。
あとはたまには音楽のことでも書くか。私はこれが本職のはずなのに、すっかりご無沙汰してすみません。理由は単にCD買ってないから。お金がないっていうのもあるけど、HMVの閉店やらなんやらで、もう新譜を聴ける場所がネットしかなくなってしまったのが痛い。
だから今回も古い歌の話。地震以来、やたら聞かされるのが、“You'll Never
Walk Alone”。猫の話で書いたように、私は基本的に「一人で歩いていく」タイプの人間なので、基本コンセプトからしてピンと来ないし、こういう甘ったるいバラードもきらいなのだが、このフレーズそのものは美しいし、被災者を勇気づけるという意味ではとてもいいと思う。
ただなんでこれがサッカーの応援歌なのかがいまいちわからない。これっていろんなクラブで歌うけど、元はイングランド・プレミアリーグのリヴァプールの応援歌だよね。(私はサッカーにはそんなに詳しくないので、違ってたらすまん) 確かリヴァプールのエンブレムにもこの文字が入ってたし。
それではっと思い当たったのだが、この歌――ありとあらゆる歌手が歌ってるが、元はロジャーズ&ハマースタインの作曲で、ミュージカル『回転木馬』の挿入曲――はジェリー&ザ・ペースメーカーズ版がいちばん有名だけど、あれってリヴァプールのバンドだからなのか!
なのに、なんで他のクラブでも歌うのかわからないんだけど。どっちかというと悲しげな歌であんまり盛り上がるような歌じゃないんでよけい不思議。ちなみにサッカーの応援歌で私が歌えるのは、これと、マンチェスター・ユナイテッドの歌だけ。
ジェリー&ザ・ペースメーカーズ版“You'll Never Walk Alone” これは歌詞がいいので歌詞付きでどうぞ |
サッカーつながりで、前にもちょっと書いたJ1ベガルタ仙台の応援歌も貼っておくか。こちらの元歌はTwisted
Sisterの“Were Not Gona Take It”。確かこれも海外の他のチームも歌っていたように思う。サッカーファンってなんてオリジナリティがないんだ。
私はTwisted Sister(アホ丸出しのアメリカのメタル)なんか大嫌いなので、この歌も嫌いだったが、なぜかこのビデオを見ると、かっこいいと思ってしまった。いや、ほんと。原曲よりぜんぜんいいよ。
このビデオが地震前はベガルタなんて聞いたこともなかったはずの外人に大人気なのも意味不明だが、要するに日本の応援って一糸乱れず統率が取れてるので感心されるらしい。確か浦和の応援が感心されてたこともあった。
それはともかく、YouTubeのこのビデオに寄せられた、仙台や東北に対する応援コメントには胸が熱くなります。
こちらはベガルタ仙台の応援歌 コメントは画面をクリックしてYouTubeに飛ぶと読めます |