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2010年6月19日 土曜日

ワールドカップ オランダ対日本
2010年6月14日 ダーバン(南アフリカ)

戦前

 あわわわ‥‥やべえ‥‥
 今年はヨーロッパの強豪が軒並みコケて、フランスざまあ、スペインざまあ、イタリアざまあ、ポルトガルざまあ、昨日のドイツもざまあとせせら笑っていたのだが(ヨーロッパの大国はみんな敵ですから)、イングランドまでアルジェリアと引き分けだって?! マジでGR突破もあやしくなってきたじゃないの! 今ダイジェストを見てたんだが、とにかくシュートが入らない。どうなっちゃったの? なんか日本戦あたりからおかしくなってきたような気がするんだが、もともと調子が悪いから日本戦でもあんなだったんだろうか?
 見ててどこが悪いって感じはしないんだけどね。グリーンのあのミスを除けば。ただ単にシュートが決まらないのよね。ルーニーでさえこれなんだから、あの少ないチャンスをものにした本田ってすごい。
 その一方、大嫌いなアルゼンチンが調子良さそうなのがよけいむかつく。韓国あたりがうまくつぶしてくれないかと思ってたが、やっぱり歯が立たなかったし。イングランドが無理ならヨーロッパの小国かアフリカに優勝させたいんだがな。

 というわけで、期待のイングランドがあのていたらくなので、つい日本代表に目が向いてしまう。今もテレビ朝日の特番を見ていたところ。ヒデと本田の対談があるって聞いたから見たけど、やっぱりおもしろかった。本田ってほんと賢いし、ちゃんと考えて自分の言葉でもの言うのがすごいな。それだけの頭のあるスポーツ選手がめったにいないから、よけいそう思うんだけど。頭がいいってことになってるヒデでも言葉はかなり不自由で木訥なのに。
 本田はキリッとしたときの眼光の鋭さも、笑ったときのあどけない人なつこさも、表情豊かなところとかも良くて絵になる男だなあ。
 と、男に見とれてる場合じゃなかった。本田とヒデってプレースタイルも違うし、ぜんぜん似てないと思ってたけど、性格的には案外共通点あったかも。本田は外向的で、ヒデは内にこもる感じだから、違うように見えてただけで。それで2人の意見が一致したのは、たとえ失敗して叩かれても、自分を貫き通す、我を張り通すことが大切ということで、私は「うんうん」とうなづいて見てたんだけど、カメラがスタジオに戻ったとたん、「23人全員が一丸となってもたらした勝利!」ということになってしまって、逆やろ!(大阪弁聞いてるとすぐにうつってしまう) そういう「仲良しチーム」 じゃ世界じゃやっていけないという話をしてたのに!
 大会前、日本に足りないのはフィジカルという声が圧倒的だったけど、確かにフィジカルもないが、それ以上にメンタルな部分(特にハングリーさと自信)が日本人は弱いと思っていた。その意味、強いメンタリティを持った本田には期待していたが、この調子でチームを引っ張って、日本人の意識改革をしてもらいたいものである。中田はそれを必死にやろうとして浮いてしまっていたけど、本田はすでにリーダーの風格十分だしね。
 もうすぐ試合が始まるが、本田にはやはり得点を期待するけど、何がなんでも勝ってほしいという気分じゃない。今の日本チームとしては、カメルーン戦の1勝だけで十分すぎるぐらい。あとはボーナスだと思ってる。ただオランダはなめてかかってくることは間違いないので、他の強豪のコケ具合を見るにつけ、付け入る隙は十分あると思うのだが。

戦後

 結果としてはオランダに1-0の負けというのは決して悪い結果じゃない。むしろ大善戦。特に前半は、いい試合運びだった。メンバーはカメルーン戦とまったく同じ。さすがに学習したというか、前の結果が良かったから当然だが。それでやっぱり全員が引いて守ってのカウンター狙い。去年のオランダ戦の前半は、確かに日本が攻めているように見えたが、実は手の内で踊らされていただけだったのに、今日は日本がオランダを翻弄しているように見えた。好機はすべてつぶされ、いくら誘っても上がってこないので隙間ができないという、オランダにとってはすごくいやらしい試合運びだったので、これで後半オランダがじれてきたら崩すチャンスかもしれないと思って見てた。
 日本は後半になって1失点したが(私は風呂に入ってて見てなかった)、それも計算のうち。日本が1点取って引き分けだな、でも監督がこれほどバカじゃなけりゃ、本当にオランダに勝って世界を驚かすこともできたのになんて思ってた。

 ところがバカはやっぱり馬脚を現すんですね。1点を追って勝負を賭けた時の選手交代がまるで意味不明。いくら疲れてきているとはいえ、すばらしい働きをしていた松井、大久保、長谷部を下げてまで、中村俊輔、玉田、岡崎を使う意味って‥‥
 名指しで言っては悪いけど、そもそも岡田ジャパンに絶望してたのは、ここらへんがレギュラーとして使われると思っていたから。まったく機能していないのに、この人たちをレギュラーで使うことに、とことんこだわってたからね。このメンバーでワールドカップに出ても大恥かくだけだと思って。本田なんか選ばれても途中出場だと思ってたし。だからその人たちがいきなりスタメンを外されて今のメンバーになったことは、うれしい驚きだったのだが、反面、貴重な選手枠を使えない選手で埋めるのも、もったいない話だと思ってた。
 そういえば、ワールドカップ前の4連敗後の、「こういう相手に戦える選手と戦えない選手がはっきりした」というセリフもあんまりだった。「戦えない選手」を選んだのはおまえだろ! 誰のことかははっきりとはわからないが、代表に選ばれたのに、本番を前にして監督に使えないと烙印押されちゃう選手もたまったもんじゃない。例の「進退伺い」といい、よくこれだけ選手のモチベーションを下げることばかりできるもんだ。

 で、案の定、この3人に替わったとたんに、4連敗当時の岡田ジャパンに後戻りしてしまった。追加点取られなかったのはラッキーとしか言いようがない。特に中村俊輔はひどい。攻撃の起点にというのが岡田の意図だったらしいが、確かに起点にはなっていた。オランダの攻撃の起点に。
 というか、この人の衰えはスコットランドでの最後の1年にすでにはっきりしていたのに。それからすったもんだの末にスコットランドよりレベルの高いスペインに行ったら、まるで通用しなくて笑い物にされただけで帰ってきて、Jリーグでもだめなんでしょ?
 だいたい彼は実績のわりに、これまでそんなに注目される選手じゃなかった。むしろスコットランドで最優秀選手取ったころは、すごい快挙なのに、なんで日本ではもっと騒がないの?と思ってたぐらい。それが、はっきり力が衰えてきたころに、なぜか日本のエースに祭り上げられてしまった。たぶん中田の引退後、海外実績という点では彼がいちばんだったからだと思うが、看板と実力の差がありすぎたね。ここで中村に頼るぐらいなら、高原(この人も劣化がひどくて、とうとう浦和に戦力外通告出されてしまった)に頼っても同じ。プロにどうしてそれがわからないんだろ?

 岡崎も香港とトーゴ相手の連続ハットトリックで日本のエース・ストライカーに祭り上げられたが、その後代表では鳴かず飛ばず。今日も絶好のチャンスに枠外だった。(あれが本田ならたぶん入れてた) 玉田はいつものようにドリブル突破をはかったが通じず。というのも目に見えてたのに。
 なんというか、岡田的には、「せっかく連れてきたんだから、一度は試合に出してやろう」とでもいうつもり? そんな余裕こいてる場合じゃないと思うけど。森本を使わないのも謎。「戦えない選手」って森本のことだったのか?
 そういえば、カメルーン戦の選手交代も意味不明だったな。何がなんでも1点を死守しなきゃならないという場面で、矢野と岡崎投入。守りを強化するのになんでフォワード2人? と思ったが、この2人の守備に期待してなんだそうだ。そうか、日本のフォワードは守備専だったの忘れてた(笑)。そもそも本田を慣れないフォワードで使わなきゃならないのも、フォワードに使える選手がいないからだったね。
 その本田だが、さすがにオランダは「こわいのは本田だけ」と知ってるので、徹底マークされて身動きが取れない場面が多かった。せめて誰かもうひとりいてくれれば‥‥。なりふりかまわず勝たなきゃならない、次のデンマーク戦は、もういっそ闘莉王ワントップで、本田トップ下にしたらどう? 今日も最後はとうとう闘莉王が切れて上がっていったけど(笑)。少なくとも岡田の「ちびっこフォワード」よりは得点の匂いがするんだけど。

 というわけで、「選手は(少なくとも先発組は)がんばった。指揮官はやっぱりバカだった」という試合だった。これに腐らず、次も全力でがんばってほしいものである。

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