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2010年3月16日 火曜日

身辺雑記

不況下の食日記

 うちの家計が火の車なのは変わらないけど、世間もあいかわらず不景気ですね。それをつくづく実感させられるのは町の変化。私の住む町(西葛西)では、駅の北側と南側にあった巨大マンションを取り壊していたから、建て替えかと思ったら、なんと両方とも駐車場になってしまった。確かにこれまで駅周辺に駐車場なかったから、繁盛してるみたいだけど、絶好の立地だけになんか穴が開いたようで寂しい。私が引っ越してきた頃は、まだバブルの余波があった時代で、ガンガンビルが建ちまくり、都心でもないこんな住宅地にビル建てて、テナント入るんだろうか?と思っていたぐらいなのに。
 同時に店も廃業するところが増えている。さすがにここらだとシャッター商店街になることはないが、代わりに入るのは判で押したように安い食い物屋チェーン。えー、西葛西は「江戸川区の原宿」って言われたぐらい(笑)、東京東部ではめずらしいおしゃれな町で、そこが気に入っていたのに、なんかだんだん町がビンボ臭くなっていく! 本屋(と古本屋)が多いのも気に入っていたのだが、本屋は書泉が撤退しちゃうし、古本屋はとうとうブックオフ以外すべて閉店してしまった。
 スーパーマーケットやコンビニも減った。元は大型スーパーが集中して林立していたし、コンビニなんか十字路を挟んで4軒が並ぶほど多かったのに。スーパーは業界の勢力分布がよくわかる。元はダイエーとジャスコがしのぎを削っていたのだが、いつの間にか小中のスーパーが全部ダイエー系列になったと思ったら、それがいっせいにジャスコ系列に代わり、似たような店ばっかりあってもしょうがないというわけか、ダイエーは撤退、ジャスコ系も整理されて数も減ってしまった。1軒1軒品揃えが違うから価値があったのに。セブンイレブンもマンションの裏と表に2軒あったのに、両方つぶれてしまって不便でしょうがない。なんて、隣が大型スーパーの人間が不平言うのもぜいたくに聞こえるけど、野菜ひとつでもこれはここで買うというふうに専門店があったんだよね。

 まあ、それでもある意味デフレは助かってます。特に私みたいに今後給料が上がる可能性はまったくない人間は。はっきり言ってこれがインフレの時代だったら食べて行けなかった。にもかかわらず、最近変にぜいたくしている。

 たとえば、上記の安い食い物屋。私は料理大っきらい、食べることにも興味なし、飯なんかできれば全部外食ですませたいんだが、そういう店では食わない。っていうか、食えない。まずすぎるし、(立ち食いそば以外で)500円以下で食える飯なんて、どんなクズ食材使ってるかと思うとこわくて食えない。焼き肉チェーンで立て続けにトラブル起こったけど、それも当然っていうか。あの値段じゃクズ肉使ってるに違いないし。
 そんなわけで最近はよく自炊してます。私のまずい料理でも、少なくとも食材がはっきりしているぶん安心だし。その食材に変にこだわっちゃうんだよね。ていうか、料理の味なんてほとんど食材の良し悪しで決まるし。そのため、隣にスーパーがあるにもかかわらず、自転車乗って30分もかかるマーケットに買い出しに行ったりしている。同じ理由で、結局店にある中でいちばん高い食材を買っている。
 でもその食材にも不満。たとえば、私は挽き肉料理が好きで、それも牛挽きがほしいのに、うちの近所じゃ合い挽きしか売ってない! それに昔は挽き肉でも上挽きと並があったのに、その上挽きを見かけない。昔の肉屋なら、普通の肉買って、「これ挽いて」と頼めたのに、そういう個人商店はこのあたりには1軒もない。そんなわけで、自炊も不満たらたらだけど、これって貧乏人としちゃぜいたくだよね。輸入食品をよく買うのもそう。やっぱり洋食の原料は輸入のほうがうまいに決まってるし。
 よって、うちはエンゲル係数が異常に高いです。もっとも食品以外ほとんど何も買わないからできることだけど。

 作ってるのは、まだヨーロッパの影響が抜けなくて、エセ・ヨーロッパ料理。私だって和食のうまさはわかりますよ。でもプロみたいな味は和食では絶対に出せないけど、洋食だとなんとか格好が付く。というか、洋食って油絵みたいなものだと思う。ほら、上塗りがきくっていうか、味をみていまいちだと思ったら、後からいろいろぶち込んでもうまくなるけど、和食はなんか最初の一筆間違えたら食えたもんじゃないというか。いろんなもの(特にハーブ類)を入れれば入れるほどうまくなるのも

 特にこだわってるのはスープ。ヨーロッパではスープがうまいのに感動する。向こうじゃスープは「飲む」んじゃなくて、「食べる」というぐらいで、種類もすごく豊富だし、ボリュームもあるし、栄養たっぷりの立派な一品料理なのだ。日本の感覚で言うと、庶民的だけどヘルシーな料理という感じで、おかゆみたいな感覚かね。なのに、日本じゃせいぜいコーンスープとコンソメとミネストローネぐらいしかない。ならば自分で作りましょというわけ。
 今気に入ってるのはスペイン風のニンニクのスープ。うまいよ。家中ニンニク臭くなるけど。
 あとはグリルが大活躍。うちのオーブンは大昔から壊れたままなので、魚焼きグリルで代用しているわけ。最近じゃIH調理器だの、蒸気で調理するなんたらだのがはやりだが、私は原始人なので、「直火で焼く」のがなんでもうまいと思う。ホイル焼きにすることが多いので、アルミホイルの消費量がすごい。
 ただ、やはり食材のせいか、本場ふうの洋食のつもりで作ってもなぜか和風の感じになるねえ。そういえば、ヴァレリーに教えてもらったシャンピニオンのクリーム煮。帰ってさっそく作ったけど、なぜか水が出ちゃってベチョベチョになるのよ。私が料理下手なせいもあるだろうけど、それ以前にクリームが違うのよね。日本のクリームって水っぽくて。だいたい隣のスーパーじゃマッシュルームも売ってない。ここらの人、洋食って食わないのか? マッシュルームすごい好きなのに。

 あと、今うまいのは新ジャガ。あれはなんていうのか、昔イギリスでよく食べてた、巨大なジャガイモを2つに切って、中にホワイトソース詰めて、チーズを載せて焼いたやつ。シンプルだけどあれが好きで自分でもよく作る。ホワイトソース作るのが面倒なので、(売ってるやつはまずいし)、それは省略してハムを細かく切ったのとチーズを載せ、パプリカとハーブソルトを振って焼く。ジャガイモ自体がとろけそうに甘くてうまー。
 そんなこんなでまた太ってしまった。もっとも大学が始まれば、(そんな余裕なくなって)また外食に戻るから痩せるだろうけど。

 そうそう、そもそも外食が減ったのは禁煙のところが増えたせいもある。特に安いチェーン店ほど禁煙のところが多いが、「食ったらさっさと出てけ」と言われているようで、あんなところで食べると、機械化された養鶏場のブロイラーかなんかになったような気にさせられる。どんな貧しい食事でも食後の一服もできないような店に誰が行くか。

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