2005年5月の日記

2005年5月2日 月曜日

日常生活の些細な不満

その1 マウスが使いにくい!

 前のマウスがまた壊れたので(なにしろゲームをするもんですぐ壊す)、新しいのを買ってきた。マウスはもうずいぶん前からロジテックと決めている。なんというか、形や大きさがいちばんかわいくて手に合うので。なんか最近どでかいマウスが多いが、ああいうのは絶対ダメ。手が疲れてしょうがない。私は一日のほとんどをマウスに手を載せて過ごすので、ぺったんこなのがいちばん楽でいい(笑)。
 このところずっと、ワイヤレスのボール式を使っていたが、光学式も安くなったので、今回はワイヤレスの光学式にしてみた。あ、ところでワイヤレスはいいですよ。特にうちみたいに爆弾が落ちたあとみたいな惨状のデスクでは(笑)。
 で、無知なもので知らなかったのだが、マウスの底が不気味に赤く光ってるー!(笑) 高い機種では使わないときにスイッチが切れるのもあったが、これが一日中光ってると思うとなんか不気味。
 で、すぐにつないで使い始めたのだが、なんか操作性が悪い。最初は微妙にタイミングが違うせいだろうと思っていたが、3日たってもまだ慣れない。普通はこれだけ使えば慣れるものなのに。スピードもあれこれ調整してみたがだめ。もしかして、これって光学式だから? なんか反応鈍いし、シングルクリックのつもりが、ダブルクリックになったり、逆にダブルがシングルになったり、カーソル合わせが1文字ずれたり、普通なら1回ですむところをカチャカチャと4回ぐらいクリックし直すはめに。
 これがすごーいストレス! 何しろ私の仕事というのはほとんどコピー&ペーストしてるだけと言ってもいいぐらい、細かい文字やボタンをカチカチ、クリックする必要があるもんだから。いや、ゆっくり1個1個やってるなら問題ないんですよ。でも私はタイプスピードも速いが、マウス操作も秒速(おかげでマウスを使ったゲームは負け知らず)。1回クリックしたら、結果も見ずにすぐにもう次の動作に入ってる。そこでクリックが1個ずれると、たちまちファイルや文書がグチャグチャに! 「マウス操作に慣れるための練習」と言って、ゲームをやったら負けたのもショック!
 あーん、どうしよう? ロジテックに文句言っても「慣れの問題」と言われるのが関の山だし、前のマウスを修理に出そうかと思ってる。
 しかし、つくづく思うが、コンピュータはキーボードだけのほうが使いやすかった! 確かにドラッグ&ドロップは便利だが、それ以外はすべてキーボードのほうが早いんだから。かといって、それにはもう戻れないつらさ。

その2 シャンプーが合わない!

 いきなり変な話だが、私は先祖のどっかに白人の血が入ってるんではないかと思ってる。いや、顔はどこからどう見ても日本人ですが――それでも短大の学生には、いつも「先生、日本人じゃないでしょ?」と言われたが、あの人々は英語しゃべるだけで日本人とは思ってくれないのだ(笑)――それ以外の部分で。
 確かに、日本人の平均よりずっと色も白いし、背も高いが、それだけじゃない。まずは血液型が日本人に少なく、欧米人に多いAB型。汚い話だが、耳垢が日本人に少なく、欧米人に多いネバネバ型。いや、笑うかもしれないけど、これちゃんと人類学で習ったんだから。
 そういえば、友達が北欧に旅したとき、「向こうにいる間、顔を洗うと、真っ白なきれいな垢がボロボロ取れるようになったけど、食生活のせいかしら?」と驚いていたが、私は日本にいても普段からそうなので驚いたこともあった。皆さん、そうじゃなかったんですか?! 顔洗ったあとでタオルで顔をこすると、表皮が一枚むける感じで、消しゴムかすみたいな白い垢がポロポロ取れるの。これは人類学の教科書にも載ってないし(笑)、外人に確かめたこともないのでよくわからないが。
 それに髪も(今は白髪がだいぶ増えたが)、元々色が薄くて細い。いや、実際にはちょうど日本人と西洋人の中間ぐらいの太さなのだが、子供みたいに細くて柔らかい、いわゆる猫っ毛。私はこの髪が自慢で、だからいつも髪を長くのばしていたのだが、困るのは合うシャンプーがないこと! なぜか日本で売ってるたいていのシャンプーを使うと、ベタベタのゴワゴワになってしまうのだ。
 たまたまティモテというシャンプーだとそんなことにならず、「やっぱりイギリスのメーカーだからかしら?」と思っていたのだが、このティモテが発売中止になってから、シャンプー捜しには苦労してきた。
 それで、この数日、髪のコンディションが非常に悪かった。ひっつきあって固まってしまい、ブラシもろくに通らない。(そういえば、ある白人女性に、私が「髪が細くてきれいでいいなー」と言ったら、「でもこういう髪だともつれやすくて、そうなるとちょっとやそっとじゃ解けないのよ」と言っていたが、ちょうどそういう感じ)
 私はてっきり年で髪が固くなったせいだと思って、「年取るとこういうところも衰えるんだなー」と悲観していたが、考えてみたら、ちょうど新しいシャンプーを使い始めたところだった。新しいと言ってもここんとこずっと使ってたやつで、パッケージが変わったが中味は変わらないはずだと思ってたが、どうやら成分が変わったらしい。あー、また使えるシャンプーがなくなってしまった!
 シャンプーに限らず化粧品のたぐいは体質に大きく左右される。当然ながら日本のメーカーは日本人に合わせた製品を作っているのだが、どうもそれがすべて私には合わないみたい。初めてイギリスに行ったとき、イギリスのものはすべてすばらしいと信じていたので(笑)、化粧品のたぐいも大量に買ってきたが、それがたまたま私にはよく合って、アイシャドーなんか今でも使ってる。(なにしろ化粧をほとんどしないので減らない)
 洋服や靴の合うのがないという話は前にもしたが、とにかく規格外れはすべてにおいてつらい。

2005年5月10日 火曜日

(今日はちょっと内省的)

 ほえほえ〜、みなさんゴールデンウィークはいかがでしたか? 私は廃人同様でした(笑)。

 あいかわらず商売のほうはぱっとしないし、(でもShackの日本盤を6000円で競り落としてくれる人や、1000円の中古盤に(原価を知りながら)ポンと6000円出してくれる人がいるから、なんとか食べてます)、仕入れに出かけても例によってほとんど成果がなく、もっぱら家に閉じこもってゲームばかりやってたせいで。まったくいい年こいて、このおばさんはよー!と自分で突っ込み入れる気力もない(笑)。
 ゲームはもちろんシムピープル。これは異様に時間を消耗するゲームなので、普段はあえて自重してるんだけど、たまの休みぐらいはと思って始めたら、1週間そればっかりやってしまった。おかげで大作をひとつ仕上げたので、もうすぐ『シムじまん』に発表します。
 まったく、いい年こいた大人が1週間ぶっ通しで、昼夜逆転でゲームなんかやってると、いやでも「私ってこんなんでいいんだろうか?」っていう気になりますよ。引きこもりの人の気持ちもわかるし、なんか何もかも虚しくなって、「生きてたってしょうがないや」と自殺したくなる若者の気持ちもわかるような気がする。「生きててすみません」って感じで。

 でもぜんぜん反省してない(笑)。そこが引きこもりや自殺する人との違い。

 『シムじまん』にしたって、あれは毎日この日記やStrangelove Recordsの100倍以上の来訪者を集めてるんですよ。1日の来訪者が600人ですよ!(多いときは1000人を超える) 私が人生の中の1週間を無為に過ごしたおかげで、それだけ大勢の人が楽しんでくれるなら、それはそれですばらしいことじゃないですか。
 それどころか、インターネット始めてから(その間に大学教授職を辞めてプーになったりしたんだけど)、私は生まれて初めて多少なりと人の役に立つ喜びを覚えたような気がする。シムじまんを応援してくれるゲームファンもそうだし、Strangelove Recordsに感謝のメールをくれるお客様たちもそうだし、自分でもいちばん役立たずだと思ってるこの日記でさえ楽しみにしてくれている人がいるんです。

 こんなことを書いてるのも、久々にMansunファンからメールをもらったから。今年早稲田に入学したばかりの学生さんなんだけど、2000年からの読者だと言うから、私が初めてのウェブサイトDesperate Iconsを立ち上げた時から読んでくれているんじゃないですか。しかも中学生のときから!
 それで、私の日記に大きな影響受けて、早稲田を選んだのも私が教えてるからだと言うじゃないですか!(残念ながら学部が違ったんだけど) 私が実際に教えた学生だって、そこまで言ってくれた人はいないですよ!
 私もMansunのおかげで人生狂わされたといつも言ってるけど、こんなとりとめもない身勝手な日記でも、ひとりの若者の人生を変えた(狂わせたとは思いたくない(笑))なんてすごいことじゃない? 責任感じちゃうなー。と、同時に、シムじまんだけじゃなくこっちも書かねばと言う使命感に駆られて書いてるわけです(笑)。

 しかし、最近の日記はほとんど金の話ばっかりで、ほんと中味ないわな(笑)。書く方もネタに困ってるわけで。なんか人にはできないすごい経験とか書けるといいんですけどね。
 その意味、私の人生がいちばん波瀾万丈だったのは高校時代で、あのころならほんとにおもしろい話がいっぱいあった。バンド仲間とつき合ってたから、それこそ本当に変なやつとかあぶないやつとかもいたし、劇的な出来事もいろいろあったし(友達が自殺未遂するとか、親友が結婚詐欺にだまされて駆け落ちするとか)、裏世界も見てヤバいこともいろいろやったし、有名人と知り合うチャンスもあったし。これは何かの形で書くべきだと思ったから、某誌の小説新人賞に投稿してしまったぐらいだ。(もちろん落選したが、そのとき賞を取ったのは村上龍だった) まあ、その後高校生作家とかも出てるし、今だったら芥川賞ぐらい取れたかもね(笑)。
 そんなわけで書きたい衝動だけはあって、でもそれ以降は投稿する気なんか失せて、誰にも見せない文章をただただ大量に書きためていたわけだけど、創作意欲どころか、明日のご飯の心配をするほうが大事っていう今になって、書いたものを評価してくれる人が出てくるとは。
 こうなったら、あれも公開してしまおうかな? いや、この日記なんてほんとにただの身辺雑記。本当に気合い入れて書いたものはまだほとんど公開してないです。それをしないのは、これだけおもしろいものただで見せてやるのなんかやだ(笑)と思ってるから。もちろんいつかは自分の文章を本として出版するのが夢です。(大学教授としては何冊か専門書を出してるけど、それは別) こういう日記も、もしどこかの出版者が読んでおもしろいと思って、出版や執筆依頼がこないかなーという、かすかな望みもこめてある。ところが来るのは、「愉快なビンボーさん」募集だけ(笑) キー!
 そういや、そういう夢が現実になった人もいるっていうか、最近個人のブログを本にすることがよくあるそうじゃないですか。前にも書いたように私は素人の日記ぐらい読んでアホくさいものはないと思ってるので、信じられない。それならうちのほうがおもしろいし、ためになるし、危ないこともいっぱい言ってるのにー!
 そういや、ブログってやつ、私はたまに読んでるけど、まだどういうものなのかよくわかってない(笑)。掲示板とどこが違うの? 実はこれもブログにしようかと思ったこともあるんですよ。その方が多くの人が見てくれるならと思って。でもやっぱり知らないやつが自分の文章に勝手にコメント付けるなんてやだ(笑)。って、わがままばかり言ってるからだめなんだけど。

 なんか疲れてるせいで(なにしろ徹夜明けで授業してきたから)またなんの話かわからなくなってしまいました。とにかくこんなものでも読んで楽しんでくれてる人がいると思うと感謝感謝です。メールは大歓迎ですので、いつでも感想をお寄せください。
 今まで生きてきて、それも出世とか、子供を育てるとかの有意義なことを全部パスしながら生きてきて、もしかすると私のしたことの中で残るのはこれらのサイトだけかもしれない。でもそれはそれでいい人生じゃないかと思ってます。

2005年5月15日 日曜日

 今日は時事問題。(でも例によって斜に構えた勝手な意見)

イラクの日本人警備員拘束について

 当の日本人については、そういう人は危険覚悟で、望んで行っているのだから別に同情はしない。そういえば、日本人の若者に「本物の戦争がしたくて」外人部隊に入る人が多いというニュースをずっと前に見たが、そういうひとりなんだろうか。

 それよりこの事件には思わぬところで「命の値段」について考えさせられた。というのも、ああいう仕事に就く人は日給10万円だって!(白人の場合。日本人だとその半額ぐらいらしい。こんなところでも命の値段が違うことがわかる) 確かに私もそれ以下だったらやる気しないなー(笑)。
 ならば、たまたまその国に生まれついてしまったというだけで、日夜生命の危険にさらされている一般市民の命の値段は? 純粋な善意からイラクで働いているボランティアの値段は? ゼロである。彼らは戦乱の中で働くことで一銭ももらっているわけではないし、巻き添え食って死んでもビタ一文もらえないんだから。
 同時に、この事件は戦争ビジネスの一端を垣間見せてくれた。一従業員にこれだけの給料を出すってことは、全体でどれほどの巨額の金が動いていることか。戦争はもはやビジネスであり、それで儲ける連中がいるかぎり絶対になくならないだろう。もし地獄というものがあるとすれば、こういう連中こそ真っ先に地獄に堕ちてしかるべきだと思う。

少子化・高齢化について

 大学関係者にとって、少子化というのは生活を直に脅かす悪夢のような言葉である。でも私は大いに疑問を感じずにはいられない。
 というのも、少子化に警告を発するのと同じ学者たちが、ほんのちょっと前まで人口爆発の危険を叫び、産児制限の必要を説き、食糧危機だのなんだのの、それこそ悪夢のような未来を描き出してくれたのをよく覚えているからだ。
 当時の私は、日本という国は豊かなのに日本人は貧しいのは人口が多すぎるせいだと思っていた。それが証拠にヨーロッパの国々などを見ると、みんなが豊かな暮らしを享受しているように見えたから。それが決して事実ではなかったのは、その後、それらの国で次々福祉が破綻していくのを見ればわかるけど。
 今だって、食糧危機が去ったはずはないし、限りある資源とか言って、エネルギー危機は声高に叫ばれている。なのに日本は産めよ増やせよの時代になってしまった。
 私が考えるに、要するにこういう人たち(どういう人たちかはご想像に任せるが)は、老人や貧民や南アジアやアフリカの人口が増えるのはお気に召さないのだ。限りある資源や食糧は全部自分たちで独占して楽しみたいし、労働力不足と言いながら、仕事がなくて困っている人たちには仕事をやりたくない。あまりにもエゴイスティックな考えに思えて、私はとても賛同できない。
 だいたい、環境が汚染されたりエネルギーが浪費されるのは、そもそも人間が多すぎるからで、少子化日本はその点、地球環境の保護に貢献していると言えるんではないか。どっちにしろ、老人にとって住みにくい社会が、若者にとって住みやすいとはとうてい思えないのだが。どうせすぐみんな年寄りになるんだしね。そうなってから、いくら不平を言ったって遅いんだよ。その頃にはこっちはとっくにおさらばしているからいいけれど。

動物愛護について

 というように、私はエコロジーにはほとんど反対と言ってもいいのだが、動物愛護については過激派である(笑)。もちろん、はき違えた動物愛護精神の持ち主は大勢いて、それはそれでむかつくのだが、基本的には賛成。
 だから、アメリカで野生化した猫を銃で撃つことを合法化した法案が可決されたというニュースには心底腹が立った。「野生化した猫」というからには、野良猫とは違うのよね?
 もちろん、猫は野生化しても人を襲ったりしないし、畑を荒らしたりもしないし、家畜に害を与えるったって、せいぜい鶏小屋から卵をかっぱらうぐらいだ。害になるからというのではなく、ハンターの楽しみのために殺すのだ。どうやら銃器団体のロビー活動の成果らしい。
 もともと野生の猫はいないから、人間の勝手な都合で捨てられた猫が、人にエサをねだったり、ゴミ箱あさったりする乞食生活に甘んじることなく、自力で森や山の中でネズミやウサギを取って、必死で生きのびている、それを遊びで撃ち殺していいんだって?
 こういう、生き物の命を奪うことに喜びを見いだす人間、上記のような戦争をしたくてしょうがない人間は、まとめてどっかの無人島に押し込めて、互いに殺し合いするようにできないもんか。

 人間が動物にどれだけひどいことをできるかは、聞いただけで身の毛のよだつ。これまではそれもよその話と思っていたが、実は実家の猫がそういうキチガイに捕まったらしく、刃物で切られて大怪我をして、それ以来、実家では猫を一切外に出さず、家に閉じこめて飼っている。
 猫の虐待、子供の虐待、女性の虐待、抵抗できない弱いものを苦しめたり殺傷して喜ぶ人間はみんな根は同じだ。前に死刑には反対と言ったが、私の考えではそういう人間は死刑ぐらいじゃまだ足りない。なるべく残酷な拷問にかけて殺すべきだと思う。

 ついでに植物の虐待というのも付け加えておこう。駅からうちまでの大通りの歩道の街路樹の根本に、ボランティア団体が四季の花を植えていて、私はそれを見るたび心がなごむのだが、この花がなぜか1週間と保たない。最初は排気ガスのせいかと思ったが、そんなに交通量の多い通りでもないのに変だ。見ると、どの花も踏みつけられたようにぺしゃんこになっている。だから私は悪ガキのせいだと思っていた。
 ところがある日、犯人を目撃した。夕方、みんなが帰宅を急ぐ中に混じって歩いていたのだが、30台のサラリーマン風の男がみんなといっしょに歩きながら、街路樹の所へ来ると道をそれ、きれいに咲いた花を思い切り踏みつけて歩いていくのだ。それを見た私は心底ゾーッとして、内心「人殺し!」と叫んでいた。(声に出して叫ばないのは、こういうのはキチガイに決まっているので、逆ギレして殺されてはたまらないからである) こういう人間こそ、人や動物を殺さないうちに捕獲して監禁する方法はないものか。

中国の反日運動について

 中国や韓国で日本人がどれだけ憎まれているかって話を前にしたと思うけど、そしたらこれだ。今さら気付いて中国旅行キャンセルしたって遅いって。これに対する解説がまた勘違いしたようなのばっか。前から書いているように私は中国が嫌いだが、今度ばかりは中国人に同情してしまう。その一方、お店を通じて日中友好に努力しているわけで、その努力を土足で踏みにじる政治家は許せない。

2005年5月17日 火曜日

 今日は久々に音楽の話。別に聴いてないわけじゃないんですけどね。でも最近またお店が閑古鳥で、そうなると買う方も控えなくてはならないという悪循環で。とりあえず、最近買ったCDを中心に。

The Tears - Refugees 

 StrangeloveのPatrick Duffの復活に狂喜していたが、もちろん親分のBrett Andersonのことも忘れたわけではありません。(StrangeloveはBrettのお導きで知ったので、いまだにいっしょにして考えてしまう)
 そのBrettとヨリを戻したBernardのThe Tearsのファーストシングルはずっと前に買ったのに、どこに行ったか見つからず(笑)、やっと出てきた。
 で、今初めて聴いたのだが、やっぱりSuedeやんけー! 曲的にも“New Morning”の自然な延長という気がするし。この人たちがSuedeを名乗らないのは、ほとんど詐欺という気もしてくるな。特にタイトル曲と“Feels Like Monday”は、あまりにもどこかで聴いたことのある曲なので、一瞬「Suedeのカバー?」と思ってしまったぐらいで。というわけで、Suedeファンとしては何も文句を言う必要はないはずなのだが、それでもこのシングル2枚を聴いただけではなんかモヤモヤとしたものが残る。
 私がBernardにいちばん期待していたのはギターではなく(ギターは変わらないことはわかってたし)、むしろ作曲面だった。確かに末期のSuedeは曲的に息切れが見えていたし、Brettひとりでは(もちろん、RichardやNeilもがんばったんだけど、素人のお子様というハンデはあったし)きついのかもなーと思っていたからだ。その点、「Suedeの曲は全部オレが書いた」と豪語するBernardさんなら最強の助っ人と思っていたのだが‥‥。
 やっぱり隅から隅までBrettの世界だなー(苦笑)。というか、Bernardのソロアルバムがぱっとしなかったあたりで、気が付いても良かったのだが。私としては、ファースト、セカンドに匹敵する曲が何曲かあれば大満足。それを超える曲が1曲でもあれば、一生信者として付いていくつもりだったのだが、今も“New Morning”の延長と言ったように、ほとんど「予想内」のレベルにとどまっている。
 これまた“New Morning”のときも書いたBrettの声の衰え(あの澄んだ高音が、やや枯れてきた)も同じだし、しわは増えたし(単なる八つ当たり)。
 唯一、B面の“Branded”だけは、さすがB面のSuede、バラードのSuedeと言える、悲痛で胸を打つバラードだが、これこそBrett Anderson節で、別にギターがRichardでもBernardでも大差ないっていうか。そういや、Richardくん、どうしてるのかなー、と考えてしまった。ほんとなら、散ったSuedeから何か意義あるものが生まれるとしたら、BrettやBernardみたいなロートルではなく、Richardみたいな若者ががんばらねばならないのだが。でも世の中そんなに甘くないってこともわかってるし。

 ところでPatrickはStrangeloveとまったく変わってなくてもぜんぜん文句は言いません。あのバンドこそ、これからって時にブッツリと命を絶たれてしまったバンドだから。不安はやっぱりソロってことで、地味地味になっちゃうんじゃないかということだが、彼もBrettと同じで、アコースティック・バラードで持ち味が生きる人だったし、実は曲の多くはもう聴いちゃったんだが、やっぱりいいし、あとはそれに「バンド」として何が加わるかですね。

UNKLE Sounds - Edit Music for a Film

 一方こちらは大いに期待していたUNKLEの新譜。よくまあ、この人たちも途切れなく出すわなー。UNKLE Soundsは、UNKLEの正規盤に入らなかったリミックスやカバーやライブを集めたコンピレーション。毎回レーベル名が違うが、どうやら全部自分のところで出しているらしい「オフィシャル・ブートレッグ」。今回はJames Lavelleが好きな映画のサントラをサンプリングして作ったものらしい。

 こういうのがほとんど無限に出せるのがダンスバンドの強みで、私にはそういうのが退屈でたまらないのだが、UNKLEだけは別。何より最近のUNKLEは完全に「歌ものロック」になってしまって、ダンス部分が切り捨てられているので、そっちが聴けるのがいいし、やっぱりこのジャンルに関してはJamesは押しも押されぬ天才のひとりだから。
 もともとBGMとして作られたものだし、BGMには違いないのだが、それでもとにかくかっこいいし気持ちいい! UNKLEならではのクールなサウンドスケープがいっぱいに広がる。アートワークのかっこよさと美しさもいつも通りだし。
 ただ、私はサントラってまったく興味ないので、(見た映画でもサントラはほとんど覚えてない)、あいにく私には「元ネタ」がほとんどわからない。それがわかればもっとおもしろいんだろうがなあ。彼は映画の趣味もすばらしくいいのは知ってるし、曲もジャズもあれば、パンクもあれば、フォークもあれば、懐メロみたいなのもあって、おもしろいのに。間違いなくわかるのは出だしの“2001”、「ツァラトストラかく語りき」ぐらいで。(どうせキューブリックなら、Strangelove Recordsのシンボルである「ある晴れた日に」もやってくれると良かったのに)
 で、とにかくそういうごった煮みたいな素材がすべてUNKLE流にアレンジされ、(ところどころUNKLEの曲もはさまる)、2枚組で2時間以上のノンストップ・ミックスに仕上げられている。いつもながらの力業。お見事。

 James Lavelleはもう1枚。こちらはGlobal Undergroundの名の下にDJとした主催したクラブイベントのコンピレーション(? よく知らない)。「コンピまで集めてられないよ」というので、これは買わなかったのだが、その後パート2が出て、おまけにどっちも限定盤が出てるので、どうしても持ってなくちゃならないと捜していたもの。運良く未開封をゲットしたが、もったいなくてまだ開けられない(笑)。

Tool - Salival (DVD box set)

 えーと、私がToolを気にしているのはNine Inch Nailsを気に入っている理由と同じで、音楽よりもむしろ、不気味で美しいアートワークと、EraserheadとVideodromeとGigerを混ぜ合わせたみたいな不気味でエグいビデオが気になったから。だからこのボックスセットもビデオが見たくてほしかったのだが、なんとなく逃して今ごろ入手した。見るとアートワークはやはりすばらしいし、ビデオもおもしろいが、何度も見たくなる感じのものでもないかな? (なぜかNine Inch NailsのSMビデオは好きで何度も見てしまう) まあ、これは売ってもいいや。なにしろ日本じゃあまり人気ないので私は2000円で買ったけど、海外市価100ドルだから(笑)。

Shack - Zilch

 で、またいきなり世界が変わって(私もほんと分裂症だなあ)、こちらはネオアコの復刻盤。私が80年代ネオアコの最高峰と考えるのはEyeless In GazaとLotus Eatersだが、3番目に好きだったのがPale Fountains。このまったく売れなかったバンドを失意のうちに解散したリーダーのMichael Headが弟のJohnと結成したのがこのShack。でもこれもまったく売れず(苦笑)、おまけにレコード会社の倒産やらなんやらに巻き込まれて、長い間「幻のアルバム」だったものだ。
 ところが、苦節20年、1999年のアルバム“HMS Fable”がどうしたわけか売れて、初めて陽の当たるところで出てきたという(イギリスの話。日本ではなぜか一部で人気があった)涙なしでは語れない経歴の人。(ついでのその浮き沈みに一喜一憂したという、私にとっては長ーい因縁のあるミュージシャンでもある)

 だからこのアルバムは今ではどこでも手に入るのだが、それを今は亡きRock Shop(涙)の生き残ったショップ・レーベルExcellent Recordsが、ボーナストラック7曲付きの紙ジャケ仕様で再発してくれた。こういうのは私にとってはむしろ商機でして(笑)、さっそくeBayに出したら50ドルで売れた。今も1枚出してるが、同じぐらい行きそう。私が普段新譜売って儲けるお金はせいぜい5ドルとかそこらなんですよ! 他にも出してる日本人はたくさんいるのになんで? やっぱりこれほどマイナーなショップ・レーベルだと大手の販売ルートに乗らないで、向こうじゃ入手がむずかしいんだろうか? ありがとう、Excellentさん! ありがとう、Michael!
 と、とりあえず手を合わせておいて、やっぱりこれは聴かずにはいられなくて1枚開封してしまった。それを今聴いてるんだが、さすがに今聴くと、多少カビくさいですな(笑)。同時期に活躍した(こっちもまだあるけど)Eyeless In GazaとLotus Eatersが今でもまったくあのキラキラを失わないのとくらべると、そこらへんがやっぱり3番手なんだなー。私としても、Shackならセカンドの“Waterpistol”のほうが好きなんだが。
 でもやっぱり曲はすばらしいし、“High Rise Low Life”という名曲が1曲あるだけでも、死ぬほどいとおしいアルバムには違いない。
 ところで、ショップ・レーベルというのは儲かるんですかねえ? と、ついまたさもしい考えが浮かんでしまうんだが(笑)。だいたい私が「死ぬほど好き!」というバンドやアルバムは、世間的にはまったく無名、だけど、一部には熱烈なファンがいるというものばかりなので(MansunやManicsは別)、そういうのばっかり、おいしいおまけを付けてStrangelove Recordsから復刻したら、もしかして海外ではバカ売れ?
 なんてことはあるはずもないのはわかってるんだけどねえ。だいたいそれならExcellent Recordsは今ごろビルが建ってなければおかしい(笑)。とにかく、こういう売れないネオアコばかり地道に出してくださるExcellentさんにはひたすら感謝。

Regular Fries - War On Plastic Plants

 Regular Friesはイギリスのダンスバンドで、えー、私もよく知らないしたいして興味もなかったのだが、ManicsのJamesがリミックスをやって、それが日本盤にはボーナストラックとして入っているというのを聞いたので、ずっと捜していたのだが、なかなか見つからなかったもの。
 それで買ってすぐにそのトラックを聞いてみたのだが、あわわ〜!!! James弾きまくり! うそー! 最近はManicsのレコードでは(ライブでも)一切やらないあのヘビメタ風早弾きを最初から最後まで弾きまくってる! げー、かっこよすぎるー! 買ってよかった(涙)。なるほど、こういうところで憂さ晴らしをしていたわけか。
 私としてはもうそれだけで良かったのだが、悪いからアルバムのほうも聴いてあげた。これがなんと形容したらいいのか、テクノもヒップホップもあれば、いきなりアコースティック・バラードもあるという、よくわからないミクスチャー・バンド。なにしろUNKLEとJames Lavelleを聴いたあとなので、私は何も感銘は受けないが、別に退屈もしないで聴ける。

じゅんこのおすすめ - The Rain Band

 そうそう、4月19日に書いたThe Rain Band、あいかわらず性懲りもなく聴き狂ってます。そこでMP3をアップしました。良かったら聴いてください。この曲(Knee Deep and Down)はアルバム1曲目で、私には「いちばんMansunっぽい」と感じられるものですが、曲は意外とバラエティに富んでます。とにかく、この声とメロディにピピピ!と来た人は、お店用に1枚仕入れたのでぜひ買ってください(笑)。
 ちなみにHMVではまだ新品が(値下げされて)2298円で買えますが、うちのは日本ではもう手に入らない限定盤です。でも中古でちょっと状態が悪いので、格安にするつもりです。とりあえず、「ほしいっ!」って方はメールしてください。

2005年5月21日 土曜日

 ただいまお店の更新中。例によって逃避のためにこんなの書いている。もっとも、私の「仕事」の中で実はこれがいちばん楽しい。なにしろ新しく仕入れたCDをずらっと並べて見るだけでも心が浮き浮きするから。だからカタログ書きは楽しいのだが、困るのは見てると売りたくなくなっちゃうこと(笑)。自家用とお店用と2枚買えればいいのだが、最近そんなぜいたくは許されなくなってきたし、そもそもレア盤を2枚見つけるのは至難の業だし。
 一方、売りたくないのに売らなきゃならなくものもある。前にも書いたかもしれないけど、Mowaxを売り物にした日本で唯一の通販ショップということで、ファッション関係(主としてBapeだけど)の問い合わせが実に多い。しかたがないので、そういうのはなじみ客の依頼はお得意様サービスとして引き受け、それ以外はお断りしてきたんだが、こないだ、ふとFutura Laboratories(福岡のブランドショップ)の野球帽をeBayに出したら、CDとは比較にならない問い合わせが殺到してしまい、お得意様のために売らざるをえないはめになってしまった。
 実を言うと、レコードやCD売ってるより、こっちのほうがはるかに売れるってのはわかってるんです。なのに、なんで渋っているかというと、第一に完全な門外漢だから。私もファッションは(見るだけなら)好きなのだが、自分が百円古着しか着てないのに、ブランドものを売りさばくなんて、そもそも間違ってるような気がする。第二にたいして儲からないから。いや、本気でやればCDより儲かるかもしれないとは思うのだが、なにしろ安く仕入れる方法も知らないし、それほど関心ないから商品知識もなくて、何がレアか人気があるかも知らない。それを店から買って売ってたんでは、よっぽど高くしないと元が取れないが、それは良心が痛む。だいたい、こういうのは元が高いから、消費税やPayPal使用料も高くて、それを上乗せしただけですごい値段になってしまう。だから、利益を最小限に抑えるしかなく、さっぱり労力に見合わないわけ。
 とかなんとか言いながらも、やっぱりいいものは私が見てもいいので、ついまた自分でもほしくなってしまうという悪循環(笑)。こないだもヤフオクで大枚7800円もするFuturaのスウェットを買ってしまった。もちろん最初は売る気で入札したんだけど、見れば売りたくなくなるのは必定。そんなわけで、私は外出時は1000円の古着のスーツ、家では高価なブランドものの(それもいい年こいてメンズのヒップホップ・ファッション! でもさすがに外に着ていく勇気がない)という、むっちゃくちゃわけわからん生活を送っている(笑)。ただ、こういう服はもともと動きやすくできてるうえに、私はメンズのMサイズだとトップもボトムもジャストサイズなんだよねー。


ピアノマンのこと

 お話変わって、例によってネタが古くてすみませんが、英国の「沈黙のピアニスト」、またの名を「ピアノ・マン」。私は最近はもう見ただけで気分が悪くなるようなことばっかりなので、なるべくニュースとかは見ないようにしてるんだが、これには久々に興奮しましたね。人の不幸で興奮しちゃ悪いが、人の不幸ほど興奮できるものもないのも事実で(笑)。

 この話を知らない人のためにかいつまんで要約すると、4月の始め、イギリス南部のシネアスという海岸沿いの町を、フラフラと歩いている男が警察に保護された。男は20代から30代初め、黒のタキシード姿で全身ずぶ濡れだった。着ている服のすべてから、身元の手がかりとなるようなラベルが切り取られていた。肉体的には健康そのものだが、何かにおびえている様子で、まったく口をきかない。ただ、病院のスタッフが筆談のために紙と鉛筆を渡したところ、グランドピアノの絵を描いたので、ピアノのところへ連れて行ったところ、2時間に渡って、クラシックの名曲や自作曲らしきものを上手に演奏した。それ以後も彼は一言もしゃべらず、ただピアノを弾いているときだけは落ち着いた様子を見せているという。

 実は最初に小耳にはさんだとき、私が真っ先に連想したのは「まさか、Richey?!」ということで、頭では別人とわかってるんだけど、水、音楽、失踪者というキーワードだけでも私には他のことは考えられないので。
 次に、くわしい事実を知ってから考えた筋書きは――コンサート・ピアニストが何者かによってコンサート開場から拉致され、海に放り込まれる。でも彼は九死に一生を得て助かり、自力で岸にたどり着くが、ショックで記憶と言葉を失ってしまう――というもの。
 これなら、ピアノがうまいのも、正装していたのも、ずぶ濡れだったのも説明がつくでしょう? でも問題はそれだけ有名な人が公共の場所から誘拐されて誰も気付かないのはおかしいということ。ピアノの腕前のほうも、最初は「名人級」と報道されていたが、実際は「達者なアマチュア」のレベルを超えるものではないらしい。
 服のラベルのことも奇妙だ。ラベルを切り取るのは普通なら犠牲者の身元をわかりにくくして、発覚を遅れさせるための殺人者の仕業と考えられるが、それなら服を脱がしてしまったほうが早いし確実だ(笑)。見つかったときはちゃんと服を着ていたのだから、服を脱がせてラベルを切り取って、また着せるってのはどう考えても変。
 ならば自殺か? それにしても自殺者がそんなことするのも同じぐらい変。(私みたいにあれにアレルギーで、普段からぜんぶ切り取ってある人もいるが) それにタキシードを着ていた説明にもならない。普通の人がタキシード着る機会と言えばパーティーぐらいだが、パーティーから抜け出して海に身投げしたんだろうか?
 口をきかないのは聾唖者だからではないらしい。だいたい聾唖者なら手話なり筆談なりで、意志を伝えようとするはずだし。頭がどうかしているのは確かなのだが、それほどのショックを引き起こすほどの恐ろしいことって何なんだろう?

 それ以上にミステリーなのは、未だに彼の身元が判明しないこと。当然ながら、世界中から身元不明者の情報や問い合わせが殺到しているのだが、調べてみるとすべて別人だとわかったという。ピアノが上手で、タキシードを着てたってことは、浮浪者や世捨て人じゃありえない。失踪前は普通(か、それ以上)の暮らしをしていたことは確かなのに、誰ひとり彼を知らないし、いなくなったことにも気付かないなんてことがありえる?
 Richeyのときも、生きてるにせよ死んでるにせよ、死体も見つからないのはおかしいと思ったけど、見つからない人と見つかった人とでは話が違う。こっちは生きてて写真も公開されてるんだから。
 写真を見ると、長身痩躯で、金髪の、知的で端正な顔した若者なのである。まして音楽がすべてというあたり、私としては(Richeyのことがあるせいもあって)感情移入しないわけにはいかず、ただひたすらかわいそうで、気の毒で。

 とか言いながら勝手な想像ばかり働いてしまう。よく映画『シャイン』に似ていると言われるが、私はミネット・ウォルターズのミステリみたいだなーと思った。これがミステリなら、彼の数奇な過去がだんだんと明らかにされ、おぞましい犯罪の気の毒な犠牲者だったことが(あるいは、彼自身がおぞましい過去を持っていたことが)明らかになるんだが。
 また、ミステリだったら、本当は口をきけるのに何かから逃れるため(あるいは誰かを守るため)わざと口をつぐんでいるということも考えられるが、それなら顔バレは平気なのはおかしいなあ。これまた熟練したミステリ作家ならうまい理由を考えつくんでしょうがね。そしてもちろん、重要な小道具であるピアノには最大の謎が隠されているのだ。

 もちろん現実にはそれほど驚くような結末にはならないだろうけど。現実なんてのはだいたいにおいて無粋で救いのないもので、このまま一生口もきけずに名なしのまま精神病院で余生を送るというあたりがいちばん考えられる。
 いずれにせよ、どこの誰で、彼にハッピーエンドはあるのかどうかが気になり、当分この関連のニュースから目が離せそうにない。

 ところで、私がそうなったらどうだろう? 精神病院に入れられると、すぐに娯楽室へ行き、棚のCDを出して裏のクレジットをためつすがめつ見ている女がいたらそれは私です。って、それしか能がないのかよー(笑)。なんか悲しい。でも、話によるとどんなひどい記憶喪失でも、いちばん慣れた得意なことは忘れないのだという。だったらやっぱり書き物だ。ためらうことなくパソコンの前に座り、猛烈な勢いでキーを叩き始める。でも○チガイじゃきっと書くことも支離滅裂で、あーん、やっぱり悲しいよー! やはり人間、○カになってもできるようなワザをひとつは身に付けておくべきかも。

2005年5月22日 日曜日

 うう〜、お店のカタログ書きはMowaxアイテムだけ書いて一日終わってしまった。なにしろうちのドル箱だし、お客さんはマニアだけなので、チェックが厳しくて時間ばっかり食う。くやしいのでまた逃避。

ファッションその2

 これまで東京の大学でいちばん学生の格好がダサいのは早稲田だと思っていた。だいたい偏差値が高い大学ほどファッショナブル度は下がるから当然と言えば当然だけど。(東大もいい勝負だ)
 ところが最近これに異変あり。最近の早稲田の男子学生はやけにおしゃれだ。学生だからもちろんカジュアルだが、それこそブランドもので決めてるやつあり、私もおお!と思うようなかっこいいやつあり。どうしちゃったのー? というのも、私の時代、さすがに下駄で歩いてるやつはいなかったが(笑)、見るからに「きのう田舎から出てきました」という感じのイガグリくんもけっこういたからだ。ていうか、自宅学生と下宿学生は一目でわかった。少なくとも自宅学生はそれなりにちゃんとしたもの着ていたが、下宿の子は洗濯とかアイロンってどこの世界の話?って感じだったから。(もちろん全員がじゃありません)
 なぜかと考えるに、それは学生の親の金持ち度が上がり、偏差値が下がったからだ(笑)。いや、偏差値は変わらなくても、少子化で当然ながら合格レベルは下がっている。つまり今までなら落とされていたような層が入学しているのだ。
 それでは説明つかないのが女子学生はあまり変わってないこと(笑)。いや、女の子はもちろん若さだけで十分かわいいしきれいですよ。でも身なりはちょっとお、というタイプ多し。これが低レベルの女子大なんかだと、いつでもグラビア撮影OKという子ばっかりだから(笑)。(もちろんそのために授業中もお化粧直しを欠かさない) ううむ、女子にとってはまだ難関なのか?
 でも、それよりひどいのが教員のファッション。男性はいいんだよ、どうせみんなスーツで大差ないから。中にはけっこうスーツ・マニアもいるしね。でも女性教員は目も当てられない。というか、お掃除のおばさんのほうがまだいい格好している(笑)。(全員じゃありません) しかもこの人たち、みんなお金持ちなんだからねー。まあ、体型的にもうおしゃれは無理という人も多いが、それにしたってせめてもうちょっとなんとかならないの?
 と、人ごとのように言ってるが、かく言う私も1000円スーツだからあまり人のことは言えない。でも私はせめて1000円には見えないようなのを選ぶぐらいの見識はある。私が悪いのはTPOにアバウトなこと。スーツでバシッと決めて行った翌週は、もう着るものがなくなってTシャツにジーンズだったりする(笑)。

2005年5月23日 月曜日

 今日は通院日(持病で月1回は病院に通わなくてはならないのだ)。そのため、なんかうれしい。

 なんてことはこれまでは考えられなかったこと。なにしろ高いお金払って、3時間待たされて、おまけに痛い思いするんだから、病院行く日は何日も前から憂鬱だった。それが変わったのは病院を変えてから。なにしろ今行ってる東京臨海病院はめちゃくちゃロケーションがいい。うちからは前にも書いたサイクリング・ロードを使って自転車で行くのだが、ここを走るだけで身も心も洗われる感じ。
 江戸川区は都内で2番目に公園面積が広いんだそうだが、その名に恥じないっていうか、自転車で10分ほどの道のりのすべてが、森や公園の中を走る。花はもうすべて終わってしまったし、新緑というには緑が濃くなり過ぎたが、それでも緑が目にしみるし、どこからかぷーんと甘い香りがしてくる。ここんとこ、涼しくカラッとしてお天気も最高だし。
 病院の周囲も広々して(というか、他に何もない(笑))、木やお花でいっぱいで、長い待ち時間の間は待合室にじっと座ってるんじゃなくて、なるべく外へ出て、海風に吹かれながら庭を散歩したり近所を自転車で走りまわったりしている。おかげで気分爽快。前の病院は行くだけで病気になりそうな感じがしたもんなー。

 で、これが年を取って変わったと思うこと。「自然を愛でる」なんてのは、若い頃の私にはまったく縁のないことだったから。なにしろビルの谷間で生まれて、自然なんてまるで縁のない暮らしをして、それをなんとも思ってなかったから。ところが最近、無性に緑が恋しくなることがある。それも花よりも木。木を見るとなんかほっとして癒される。
 うちの近所にも大きな公園があって、郵便局の隣なので、私は商品の発送に行った帰りは必ずそこでしばらくぶらぶらしている。木の下に座ってると、それだけでしみじみ幸せな感じになるんだよね。これが年を取るってことなんでしょうか?(笑) そういや、他に座ってる人は老人ばっかだ(笑)。それともあの人々は他にすることがないだけか?
 大学のキャンパスも木や緑が多いところだが、なぜか大学へ行ってもぜんぜんほっとしない。理由は人が多すぎるからだと思う。人がいなくて木がいっぱいあるというのがポイント。だから都心の公園もきらい。
 また、私の友達にはけっこう園芸ファンが多いのだが、それも興味なし。だいいち私のような不精者が植物飼っても枯らしちゃうだけだし。動物はお腹が減ればぎゃあぎゃあ言って催促してくれるのに、植物は何も言わないんだもん(笑)。
 それに小さい庭や鉢に押し込められた植物を見ると、なんかみじめでかわいそうな気がしてしまう。自然のまま、と言ってももちろん公園の木は手が入ってるが、ある程度自然で広い空間というのもポイント。

 ならばいっそ田舎暮らし、となるかというと、やっぱりそれもだめだと思う。実際田舎にも暮らしたことがあるが、結局なじめなかったし。まわりじゅう自然に囲まれてると、別になんのありがたみもないんだよね(笑)。都会の中にほっと息をつける空間があるというのもポイントらしい。
 それでも田舎暮らしにあこがれる部分はあるんだけど。それも半端な田舎じゃなく、森の中の一軒家みたいなの。理由は動物を飼えるから。犬だって猫だって何匹でも飼えるし、外でのびのび遊ばせられる。それなら馬だって飼えるじゃない! (猫は別として、都会で飼われている動物というのもなんかかわいそうな気がしてしまう)
 でもそれにはまとまったお金が必要で、私には無理なのはわかってるんだけど。夢のまた夢ですねえ。 

 ところで、そんないいところが近くにあるなら毎日サイクリングや散歩に行けばいいじゃないかと思われるでしょうが、なんか用事でもないとわざわざ行く気にならないのが不精者の不精者たるゆえん(笑)。

2005年5月27日 金曜日

恐竜博2005

 うう、足が棒で、もう直立二足歩行が困難だ。
 直立二足(歩行はしないと思うが)といえば、レッサーパンダの風太くん。(とにかく動物が好きなので、こういうニュースは見逃さない) 実はうちの近所の動物園にもレッサーパンダがいて、以前から私のお気に入りなのだが、立ったのは見たことがない。レッサーパンダが後脚で立つのは別にめずらしくもないそうだが、これだけ足をまっすぐのばして、背筋もぴっとのびてるのはえらいね。
 そこでさっそく近所のレッサーパンダを見に行ったら、確かにつま先までピンとのびていた。ただし水平に(笑)。ベタッとのびて寝ているだけでした(笑)。
 とはなんの関係もなく、今日は上野へスーに会いに。

 いや、前売り券は大昔に買ってあったんですけどね、行くのをためらってたのは、今回は国立科学博物館で、幕張メッセやなんかと違って近いから、めちゃくちゃ混んでるんじゃないかと。実際連休中はすごい行列だったらしいし。でも金曜の夜間開館がすいてると聞いたので、さっそく行ってみました。
 でも交通費の節約のために、その前に池袋に寄ってレコード・ハンティング。例によって何もろくなものは見つからなかったんだけど、Maximo ParkのLive in Tokyo付き限定盤は、もしかしてeBayで売れるかもしれないと思って買ってきた。しかし、うちに帰って広告書くためまじまじ見たら、これ、英国からの輸入盤やんけー! 東京のライブCDだから、てっきり日本限定だと思ったのにー。
 しょうがない。これは自分用にするしかない。別に嫌いじゃないからいいけどね。私はだいたいにおいて、日本で派手に宣伝されてるバンドは眉にツバつけておくことにしているんだが、これは試聴してみたらなかなかかっこよかったから。

 で、5時頃上野到着。そしたら、普通ならゾロゾロと会場へ向かう人の群れがどこにもないばかりか、逆に公園から出てくる人のほうが多い。入ってみたら中はがらーんとして閑散。係員の姿のほうが目立つぐらい。うるさいガキどもはいない。(少しはいるけど、これぐらいならうるさくない) うっそー! とにかく恐竜展というとお子様で足の踏み場もないのを覚悟して行ったのに。家族連れやグループはほとんど帰ったあとで、いるのはひとりぼっちの背広姿のおっさんばかり。

 うれしいうれしいうれしいよー! 何でかというと、私には特別なこだわりがあって、それは博物館というものはある程度、暗くて静かで古くて不気味でないといけないというもの。
 あ、そういえば、科博は本館が今改装中で、新館のみが開館してるが、私はあの古びていかめしい旧館の雰囲気が好きだったのでこれは悲しい。あれがピカピカの新しいビルになっちゃうのかよー、やだなー。
 というわけで、博物館は学問の場であり、遊園地と違う。にぎやかで子供が駆け回るようなところではいやなのだ。その点、なにしろ外はもう真っ暗だし、中はもちろん暗いし、しーんと静まりかえった中で恐竜を鑑賞できたのは望外の喜び。
 常設展示の恐竜の部屋なんか私ひとりだよ!(ここにもティラノサウルスいるのに) 係員すらいない。これなら、小さめのをかっさらって逃げることも‥‥できないと思うけど。改装中の仮の展示だから、狭い部屋にごちゃごちゃと詰め込まれているのだが、そこにたったひとりでいると、よけい恐竜が身近に感じられてうれしい。そんなわけでうれしさのあまり、館内をくまなく見て歩いたために足が棒になったわけ。(その前にさんざん池袋を歩きまわったし) とうとう閉館時刻までいてしまった。 

 あとやっぱり、商業目的の展覧会じゃなくて博物館というのはいいねえ。子供だましの体験コーナーや復元模型やロボットはほとんどなし。体験コーナーは出たあとの部屋にまとめられていて、子供はそっちへどうぞという感じで。でも誰もいないので、一通り「体験」したけど(笑)。図録だって、名のある恐竜学者が書いてる論文でいっぱいで、去年の幕張の恐竜博は中味薄かったので買わなかったけど、これなら1500円の価値は十分あるし。

 で、かんじんのスーである。私は当然ながら彼女(ほんとにメスかどうかもわからないんだけど)が発見されたときから、逐一その動向を追っている。そのスーを日本で見られるなんて! もちろん真骨じゃなくてレプリカだけど、本物はアメリカでも門外不出、レプリカが国外へ出るのも初めてなんだから文句は言えない。だって10億円だもんね(笑)。それでも私は破格に安いと思ったけど。まったくもう、日本もくだらんことにお金使うなら、こういうのにポンと10億円出して買ってきてよ!
 で、やっぱりしみじみいいわー。でかいし。って、いつもながら月並みな感想だが、でかいってことはえらいことなのだ。もちろん草食恐竜はこの8倍ぐらいでかいやつもいるが、肉食獣でこのサイズだと本当に迫力。スーの影に隠れるように立ってるタルボサウルスだってとんでもない大きさなんですけどね。頭を下げた形で復元されているが、これが頭上げてたら本当にでかいだろうな。
 もう写真では腐るほど見てるが、折れた肋骨も謎の穴だらけのあごもこの目で確認して大満足。

 ところで、これも諸説入り乱れるティラノサウルスの運動能力。しっぽを引きずってのたのた歩く恐竜が時代遅れになって、実はティラノサウルスもかなり敏捷に走れたという説が出てきたが(映画『ジュラシックパーク』はそれに基づいて作られていた)、また流れが変わって、ギャロップは無理で、ゆっくり慎重に歩いたというのが、今の主流説らしい。
 なるほど、あの大きさでドシドシ走るのは無理かなーとも思うが、(象は走れるじゃないかと思われるかもしれないが、あっちは4本足で支えているのに、こっちは2本足の上、体重ははるかに重いのである)、ちょっと残念。

 その他の標本もなかなか見応えあり。マジュンガトルスやアロサウルスみたいな見応えのあるやつが入り口近くにさりげなく展示してあるし、今回は「恐竜から鳥へ」がテーマなので、羽毛恐竜のすばらしいコレクション(こっちはすべて真骨)も見られた。
 しかし、これまでほとんど手つかずだった南半球や中国では新しい恐竜がどんどん発見されるって言うか、行くたび知らないやつがいるなあ。マシアカサウルスとか、ルゴプスとか。変だったのはアラシャサウルス(テリジノサウルス類。この仲間はみんな変)とか、モノニクス。モノニクスは異常に長い足の上に小さな胴体が乗っかっていて、そこに1本だけの爪が生えた短い手が付いている。はっきり言って変!
 羽毛恐竜のしっぽは、普通尾羽が生えた鳥みたいな形で復元されるが、ディロング(毛の生えたティラノサウルスの仲間)のCG映像は、先っぽまでふさふさと毛の生えた猫みたいなしっぽで妙にかわいかった。

 恐竜が絶滅しなかったらどういう風に進化していたかというのはよく言われるが、(鳥になったやつは別として飛ばない)肉食恐竜は猫科の肉食獣みたいになったんじゃないかと私は思う。ほら、収斂進化ってやつで。ティラノサウルスは目が顔の正面についていたあたりが猫みたいだし、テレビで「ギャロップで走るワニ」を見たのだが、これが猫みたいな走り方なのよ。
 いや、これにはびっくりした。例によってBBCの動物ドキュメンタリーで見たのだが、オーストラリアに住むワニで、直立して走るのがいるのだ。(動物学で言う直立とは後脚で立つことではなく、体の下に足をのばすことを言う) なにしろ爬虫類ってぐらいで、爬虫類はすべて爬行する(這うこと)ものだと思っていたのに。(そこが恐竜との違い。恐竜はすべて直立して歩いた) トカゲや蛇はすばしこいが、やっぱり爬行してることには変わりない。ワニの歩き方なんかその典型で、体の横に足をつっぱって、腹を引きずって歩くものとばかり思ってたのに。
 このワニが走るようになったのは、砂漠地帯で川が干上がったとき、自分も干上がらないように大急ぎで移動する必要があったかららしい。それでその走り方がすごい。すっくと体を持ち上げて、背中を弓なりにくねらせてチータみたいに大股でピョーンピョーンと跳躍しながら走るのだ。こんなのに追いかけられたらこわい(笑)。見ながら、四足恐竜の中にはこんな風に走るのもいたんじゃないかと思った。

 帰りにショップを見たが、やっぱり海洋堂の限定モデルだけは買わなきゃいけないかなーと思って買って帰った。1000円。もっと大きなフィギュアは売ってるが、海洋堂のほうができがいいんだもん。とにかく満足の一日でした。科博はやっぱり夜に限る!

2005年5月28日 土曜日

痴漢のはなし

 とうとう東京の地下鉄にも女性専用車が登場した。私は乗ろうとして女性専用と書いてあるのに気付き、あわてて降りようとしたぐらいだ。自分でも女だと思ってない!(笑)
 それはともかく、こんなのが必要というだけでも日本の恥だよねえ。でも痴漢については私にはどうにも理解できないことがありすぎる!

 まず、なんで痴漢をするのかということ。いや、それから得られる快楽にくらべて、代償が大きすぎると思って。最近は痴漢でもすぐに逮捕されて裁判とかなるじゃないですか。痴漢で会社を首になったとか、学校退学になったとかいうのもよく聞くよね。これって普通に考えて割に合わなくない? ましてや他の犯罪ならともかく、痴漢で捕まったんじゃ、一生、家族にも親兄弟にも親戚縁者にも恥ずかしくて顔向けできないじゃん!
 もちろん人には誰でも魔が差すってことはある。誰も見てなかったり、バレないと思えばつい、ってことは考えられるが、痴漢は被害者の目の前で、しかも衆人環視の電車の中で、しかも発覚して逃げようにも逃げ場のないところでやるんじゃない。これって、犯罪としちゃめちゃくちゃリスク高くない?
 まあ、不祥事なんか起こす学生見てるとわかるのだが、そういうやつはたいてい、こんなかんたんな計算もできないほど頭が悪いのだ。頭が悪いならせめて他の面が良ければいいのにねえ。

 もうひとつ納得できないのは被害者の態度。人気のない暗がりで無理やり抑え込まれたっていうんなら、女の力じゃ抵抗できないというのもわかるけど、上に書いたように、痴漢はめちゃくちゃ被害者が有利なのだ。なのになんで黙ってやられてる? 男にしてみれば、やりやすいからやるわけでしょ?
 これだけ痴漢が増えたのは被害者の女性の側にも落ち度があると思う。というようなことを大学で言うと、男の先生はビクッとして引く。大学教員なんてなまじ学があってフェミニズムなんかに通じているから、「女性だから言えるけど、そんなこと私らが言ったら大変」というわけだ。でも、事実は事実。

 確かに、電車の中で大声出したりするのは恥ずかしいっていう心理はわかる。ならば、痴漢に悩む女性のために、私がとっときの秘術を伝授しましょう。べつに大したことじゃないんだけど、痴漢撃退法のたぐいでも、これに触れてるの見たことないから。 にらんだぐらいじゃだめよ。知らんぷりして平気でさわり続けるから。声出したって、自分じゃないような顔してシラを切られるだけ。目には目を、歯に歯をの実力行使あるのみ!

 私も若い頃はさんざん痴漢に悩まされました。子供の頃から体がでかかったし、露出度の高い超ミニばかりはいてたから。(そういう時代だったんです!) でもこれさえ知っておけば大丈夫!
 満員電車なんかだと、さわられていても、周囲の誰が痴漢だかわからないこともあるよね。でも痴漢の手がどれかはわかるでしょ。それすらわからないんだったら、おそらくあなたの気のせいです(笑)。あきらめなさい。
 それで痴漢の手を探り当てたら、その手のどこでもいいから爪を立てるの。ひっかくんでもないし、つねるんでもないよ。爪を立てて、そのままぐっと力を込めて、やめるまでその爪を食い込ませるだけ。これは別に力もいらないし、どんな非力な女の子でもできる。爪をのばしている必要すらない。むしろ長い爪だと折れたりして危険だし。
 人間の皮膚は意外と丈夫にできてるから、かなり力を入れても血がでるところまではいかない。でも手というのは神経が集中しているところだから、これが意外と痛い。そもそも痴漢は反撃されるなんて夢にも思ってないので、たいていは爪を立てた瞬間にびっくりしてさっと手を引っ込める。それでやめないならあとは心おきなく爪を食い込ませてやればいいだけ。
 指の関節を無理やり折り曲げるというのも、力がいらないわりにはものすごく痛くて効果があるんだけど、下手くそにやると痛くないばかりか、手を握られたと誤解される可能性もあるからおすすめしません(笑)。爪なら間違いないし、相手に大怪我させたりすることもないから過剰防衛の心配もない。痴漢の体になんかさわるのもいやっ、っていう人でも爪の先っちょぐらいなら平気だし。ささやかな反撃で怒りも放出できてすっきりするし。身動きできないほどの混雑でも指先ぐらいなら動かせるし。
 問題は手以外のモノを押しつけられた場合だよね(笑)。あれは男の最大の弱点だから、あれに爪立てられたらものすごいダメージのはずだが、それはさすがにいやっていう女の子が多いだろうな。でも大丈夫、あれにはたいてい本体がついてるから(笑)、本体を探り当てて爪立ててやればいいだけ。下手に躊躇するとかえって痴女と間違えられるから(笑)、手早く容赦なくやること。
 それで相手が逆ギレして文句言ったりしたら、そのときこそ大声出して外へ引きずり出すです。警察行っても自分じゃないとシラを切るやつもいるかもしれないけど、その手には動かしがたい証拠としてあなたの爪痕が(笑)。でも私の経験では抵抗のそぶりすら見せた痴漢はひとりもいないし、声ひとつ上げるでなく、一度やられると二度と手を出さない。おためしあれ。

JR西日本宝塚線脱線事故

 電車の話が出たからついでと言ってはなんだけど。しかし、痴漢は犯罪だが、こちらは事故。人間が運転している以上、ヒューマン・エラーはなくせない。今回はたまたま大惨事になったから騒がれるけど、毎日運行している電車の数や利用者数から言ったら、これほど事故が少ないのは奇跡的なんじゃないか。そこでわりとどうでもいいようなことを。

その1 遅れのこと
 日本の常識は世界の非常識ってわけで、秒単位の遅れが問題視されるってのは前から異常だと思っていた。鉄道発祥の地で、国民性としてもきちょうめんなほうのイギリスでさえ、電車が時刻表通りに来るなんてまずない。(それでも来ればいいって感じ) むしろ驚かされたのは、30分遅れようが、1時間遅れようが、文句ひとつ言わずにじっと立ったまま黙って待っているイギリス人の辛抱強さ。慣れてるからか(笑)。

その2 日勤教育のこと
 むしろ私がいちばん敏感に反応したのはこの話。だってものすごく「学校的」だと思ったから。(もちろん学校的なものはすべて嫌いなのである) 懲罰的、見せしめ的な「教育」ってまさに学校でやってることそのものじゃない? 悪いことした子に黒板に「もうしません」と100回書かせるとか(笑)。(もちろん私はそんなことやらされたことはないし、やってるという話も聞いたことがないが。あれってもしかしてフィクションの世界の話?)
 私が勤めていた短大でも同じようなことがあったなー。始末書だとか、反省文だとか、つるし上げとか。もちろん教師がミスをしても報告義務なんかない。すべてチクリである。私はまるで旧ソ連とか、中国共産党とか、北朝鮮みたいだと思っていたが、JRもそういう体質だとは知らなかった。中高でも研修とか言って、だめな教師を仕事から外して再教育するシステムがある。
 まあ、教師の中には本当に教師に向いていないと思われる人もいて(私もだ)、そういうのは再教育なんかしたってむだ。この運転士も運転士には向いてない人だったのかもしれない。

その3 JR西日本社員の不適切行動
 不適切かどうかは別として、私が驚いたのは、会社ぐるみの行事がこんなにたくさんあって、同僚と遊んでいる人がこんなにたくさんいたということ。私は会社勤めの経験がないのだが、会社員ってみんなこんなに遊んでばかりいるんでしょうか?(笑) ていうか、オフでも会社がらみで楽しいか?
 実はこれは半分嫉妬がらみ。上に書いたように元の職場は同僚が(ほぼ)全員敵。仕事以外では口もきかないし、まして外で集まって楽しむなんてことは一度もなかったから。これはもちろんうちが特殊だったせいで、他の大学では同僚と旅行に行ったなんて話も聞くが、私は仕事帰りに飲みに行った経験もない。

その4  エフュージョン尼崎のこと
 同僚が「名前が悪い!」といきまくので、つい気になってしまった。確かに、エフュージョン(噴出・流出)というけったいな名前はマンション名としてはいかにも変だ。べつにだから事故ったとは私は思いませんが、何考えて付けたんだろう?と思うと気になって眠れない(笑)。

あとは例によってお買い物のはなし

 最近ほんと買ってないですよー。なにしろ貧乏のどん底なもんで、自分のものは買えないし、商売ものは買いたくてもほしいのがないしで。そんな中で最近買ったのは、

FuturaxLevisのトレーナー 7800円
 うう、高い! でも定価15000円だって言うからー。もっともヤフオクセラーの売り文句は嘘が多いけどね、Futuraもんならそのぐらいしてもおかしくない。もちろん最初は売ろうと思って買ったのだが、やっぱり見たら手放したくない(笑)。まあ、UNKLE、Futura関係のものはいつでも買値以上で売れるから貯金だと思って(笑)。
 でもそれだと着れない(未使用なので)。まあ、海外のUNKLEファンに見せれば「おおー!」と言ってもらえるのは確かだけど、日本で私が着てたって誰にも自慢できないしなー。くやしいので、お店で写真公開して、「でも売らないよー!」と自慢することにした。大人げない(笑)。

4AD 1990年カレンダー 3000円
 これもやはりデザイナーもんだけど、やっぱり高ー! でも以下同文(笑)。実はこのカレンダー、私は1989年暮れにロンドンに行ったとき現地で買ったんです。それもやはり普通のレコード屋ではなくて、Rough Tradeで。それでそのでかいのを、(他の山のような買い物といっしょに)ひいこら言いながら空路はるばる日本まで運んできたんです。
 これだけでも私的には宝物なんだけど、当時はまったくコレクターではなかった私は、額装して飾りたいためにばらしてしまったんです。もちろん、切るなんてことはしなくて、ていねいにリングを外してだけど。それでもうひとつ買おうと思ったわけ。
 そしたら4ADコレクターのフナヤマさんが箱だけほしいというんだけど、私のは(額に入ってるぶんを除き)この15年間行方不明のまま。ひえー! 捜さなくちゃ!

New Order Krafty アメリカ盤12インチ2枚組 1590円
 へー、アメリカ盤は2枚組なんだ。というわけで、もう買いたくないと言っていたNew Orderのビニールをまた買うはめに。これ、HMVのカタログでは1枚になってるけど、間違い?

まだまだあるけど、眠いので続きはまたあとで書こう。

2005年5月31日 火曜日

 うー、疲れた。なんかたいして働いてないのにヒジョーに疲れてます。それはともかく、今日は掘り出し物が少しあったのでしあわせ。

 見つけたのはDJ KrushのStrictly Turntablized、Mowax再発盤CD。このレコードはすべてレアだが、それでも私は英国盤、日本盤とも、すでに何枚かずつ見つけて売ってるのに、この再発盤は初めて見る。値段も1500円とリーズナブルだし。(っていうか、Mowaxアイテムの値段はStrangelove Recordsが異常だと自分でも思う。でもそれでも売れるんだから、需要と供給にすごい差があるってことね) あいにくこれは自分のコレクション行きなので、儲けはなし(笑)。

 あとは100円シングルばっかり(笑)。少し前からシューゲイザー再評価運動を(あくまでひとりで)やってるので、安いシングルを見かけると1枚ずつ買ってるのだが、それがまとめて出てたので。もっとも、Revolverとか、Adorableとか、Levitationとか、100円で当然と思えるようなのばかりですが(笑)。でもこれが今聞くと意外といいんだよー。それにこういう解散してしまったバンドはもう二度と新曲が聴けないので、シングルのB面でもうれしい気がするし。

 ほかに今日のお買い物はまたもNew Orderの12インチで、ニュー・シングルJetstream。(とりあえず、ビニールはなくなるので買っておく) ジャケットはあまりにもそのまんまの、「飛行機会社の広告か?」と思うような写真だが、久々にPeter Savilleを見て、「ああ、キレイだなー」と思った。月並みな写真でもはっとさせるところがデザイナーの腕の違い。

 SpearmintのアルバムA Leopard And Other Stories。なんかこの人たちもぜんぜん売れる気配もない(苦笑)わりにはいっぱいレコード出るなあ。これは去年に出たものだが、例によって私は安い中古が見つかるまで待って1000円。
 知らない方のために解説すると、Spearmintというのはキュートでさわやかで、日本じゃ「ギターポップ」に分類されるであろうバンドで、確かにそういう音だが、小粒でもサンショのようにピリリとした、パンチの効いたポップ性が魅力。だいたい、(私の見るところ)ギタポとかネオアコと呼ばれるバンドは曲が退屈なのだが、この人たちは飽きさせないし、個性的なところがえらい。気が弱そうで人が良さそうで典型的な「メガネくん」(でも背は高いしけっこうイイ男)の、リーダーのShirleyくんに惚れてるせいもある。

 失敗した買い物。ドイツの作家アキフ・ピリンチの猫ミステリ(これについては「シムじまん」のほうに書いてるので省略)、日本ではハヤカワから2冊翻訳が出ていて、私はどっちも気が狂うほど好きなのだが、その続編が続々出てるのに、日本では翻訳される気配がない。しょうがないので、amazon.jpのマーケット・プレイスで見つけて注文した。
 ただ、何語の本なのかどこにも書いてない。英国の業者だからたぶん英語だろうと思って注文したが、不安になったので店に(もちろん英語で)メールして訊ねた。ドイツ語だったら私は読めないからキャンセルしたいとも。ところがそれに帰ってきた返事が、「お答えできません」という定型文書! 自分が売ってる本が英語かドイツ語かもわからないはずないだろー! それで今日届いたのを見たら、やっぱりドイツ語の原書だ! 1100円損した! もちろん本当なら返品もできるはずだが、こんないい加減な業者じゃ、返金してもらえるかどうかもわからない。そしたらけっこうな額になる返送料をさらに損するだけなので、涙を呑んであきらめる。
 でも私も海外から本もCDも大量に買ってるが、こんな最悪の業者は初めてだ。アマゾンに出品してるぐらいだから信頼できると思って注文したのに! 生まれて初めて「悪い」評価を付けてしまった。(どうも皆さん、配送が遅いとか、CDが破損してたとか、そんな理由で悪いを付けるようだが、そんなの海外発送ではあたりまえというか、ある程度は不可抗力なので、私はそんなことでネガティブ・フィードバックを付けたことはない。ついでに私が評価100%を保ってるのは海外取り引きを主とする業者としては奇跡的なんだよ)
 それではっとして、その業者の評価を見てみたら、「悪い」が15%もあるじゃないか! オークションでこんな評価だったら私は絶対買わない。ていうか、オークションなら評価を見ずに入札するなんてことはありえないのに、アマゾンだってことで油断していた。皆さんも気を付けた方がいいですよ。ちなみに業者の名前はuk_books_and_musicです。

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